FILE NO 717 宮崎と周辺の植物
アイナエ Mitrasacme pygmaea R. Br.
藍苗 マチン科
撮影日 2017.10.7
撮影場所 宮崎市

 本州(青森県)~琉球~中国、マレーシア、インド、オーストラリアにまで分布するという陽当たりの良い湿気を含む低地に生える一年草。
 宮崎県でも各地の原野等にあるがそう多くない。
 駐車場敷地等の横にある刈り込まれた草地等を丁寧に見て行けば気が付くことも多いが、普通はそういう場所では足元を見下ろす機会は少なく足早に通り過ぎるので見逃すことが多い。
 種小名「pygmaea 」は小さいとか低小なという意味で、植物体の小さいことを表しているが、和名アイナエには藍苗の字を充てる説があり、未だ苗の時の藍の葉に似ているからというが、アイの栽培現場を見たことが無いので真偽のほどは判らない。
 アイナエの葉は茎の下部に数対だけがつくのに対し、近似種のヒメナエの葉は茎全体に疎らにつくことで見分けられる。
画像1 駐車場脇の草地に這いつくばって見たアイナエ。 地面から高さ10~15cmほどの一年草
 画像2 少数の枝先に咲く花はガク基部から花冠先まで長さ3ミリほど。
撮影:(2017.10.7 宮崎市)
 
画像3 駐車場脇の日当たりの良い草地に点々と白い花を咲かせたアイナエ。
撮影:(2017.10.7  高千穂町)
  
画像4 横から見た花冠とガク。花冠の大きさに相応した小さな虫が寄って来ている。
撮影:(2017.10.9  宮崎市 )
画像5 花冠は先端が4裂して大きさ2.5ミリほど、オシベ4メシベ1、黒いのは潜りこんだ虫。
撮影:(2017.10.9  宮崎市)
 
画像6 短毛が散生する茎上部の節についた苞の間から花茎が伸びている。
撮影:(2017.10.7  宮崎市)
 
画像7 ガクは深く裂けて裂片の先は尖る。ガクの長さは2.5ミリほど。
撮影:(2017.10.7  宮崎市)
 
画像8 茎の下部に集まった葉。葉は茎下部にのみ2~4対がまとまってつく。
撮影:(2017.10.7  宮崎市)
  
 
画像9 (葉の上面) 葉は卵形~長楕円形で長さ1cm前後、短毛が密生し、柄は無い。
撮影:(2017.10.7  宮崎市)
 
   画像10 (葉の下面) 淡黄緑色で葉全体は小さいながらも厚みがあって短毛が多い。
撮影:(2017.10.7  宮崎市)
 
画像12 茎の中~上部に対生した鱗片状の苞の間から花茎が伸びる茎は細くて糸状。
撮影:(2017.107.7  宮崎市)
  画像13 果実は蒴果で長さ約2ミリ、先端には基部が2裂した花柱が残り、ガクも残存する。
撮影:(2017.10.9  宮崎市)
 
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