FILE NO 372 宮崎と周辺の植物
アマドコロ polygonatum odratum (Mill.) Druce var. pluriflorum (MiqD) ohwi
甘野老 ユリ科
撮影日 2004.5.8
撮影場所 小林市

 このアマドコロを含めてナルコユリの仲間の花は似たものが多くて、最初は戸惑うが、よくよく見ると、外見ではっきりとした違いがあるので、種類とその違いを理解すればそれほど迷うことはない。
 ただ北海道から九州まで幅広く自生していることから、地域での違いもかなりあるらしい。
 アマドコロは、甘野老で、野老はヤマノイモの仲間のトコロのことで、根茎がトコロの根茎に似ていて甘みがあることから名付けられたとある。
 よく似たナルコユリ(茎が丸い)との違いは、最後の写真を参考に、茎を触ってみるとよく分かる。
かなり交通量の多い国道脇の斜面に生えていた。
花柄は葉腋から垂れ下がって花をつけるが、
途中で枝分かれして2〜3個つけることも多い。
花被は2cmほどの長さ、合着して先だけ淡緑色になって6裂し、裂片の先には毛状の突起がある。
小花柄が花被につながる様子。 花筒のかべに合着して、中心のメシベを囲んでいる6個の白いオシベ(花糸)が見える。
葉は柄がなく、長楕円形で明るい緑色、裏は粉白色を帯びて、両面ともに毛はない。 茎には稜角があってきれいな丸にならない。上部が傾き、植物全体が弓状に曲がって葉が上向きに広がるので、下垂した花はよく見える。
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