FILE NO 360 宮崎と周辺の植物
アマナ Aama edulis (Miq.) Honda
甘菜 ユリ科
撮影日 2010.2.28
撮影場所 県中部

 
福島・石川県以西〜奄美大島、朝鮮半島、中国東北部にまで分布するそうだが、宮崎県での自生地は限られている。
 周囲の草が伸び始める前に咲く花だが、色が地味な上に咲いたら直ぐに落ちてしまうので殆ど目立たず、探す気で見なければ人目にはつき難い花である。
 アマナは甘菜で、地下の鱗茎に厭味がなく甘いことから来ており、属名の「Aama 」は日本名が取り入れられているほどで、かなり昔から知られていたらしく、各地で群生したものを掘り取って利用したようで多くの呼び名があるようだ。
 鱗茎を日干しにしたものは生薬名を「山慈姑」といい、咽喉の痛み、滋養・強壮にするという。
画像1 周囲の草が伸び出す前の草原で慌ただしく花を咲かせたアマナ。  
画像2  堤防の草地斜面、周囲の草が刈り取られたままの状態の早春、緑色の
        細い葉の間から白い花が見えるが、花は日光を受けた時だけしか開かない。
 撮影:(2010.2.28  県中部)
画像3 未だ小さいなカヤ等の葉に混じって伸ばした葉の間から伸びた細い花茎、
      短い花茎先端の花は、横から見ても葉の間に見え隠れしてあまり目立たない。
撮影:(2009.2.28  県中部)
画像4 花茎は高さ10cmほどで、先端に1つだけ花をつける。
撮影:(2009.2.28  県中部)
画像5 花被片6は平開しないので、オシベ6個は花披片の中に隠れて見えない。
撮影:(2009.2.28 県中部)
画像6 白い花被片に内外があって、外花披片には暗紫色の脈が数本ある。
撮影:(2009.2.28  県中部)
画像7 内花被片の脈は外花被片より少なくて、中央にだけ3本ほどが走る。
撮影:(2010.2.28 県中部)
画像8 線形の葉は地中から2本出て高さ15〜20cmほどに伸びて柔らかい。 撮影:(2010.2.28 県中部) 画像9 淡緑色の葉の上面は白っぽく、下面の方がやや濃い目になる。 撮影:(2010.2.28 県中部)
画像10  葉の上面は基部から先端まで溝状に曲がって凹む。 撮影:(2010.2.28  県中部) 画像11 葉の下面は全体が丸く膨らんで細い脈が縦に走っている。撮影:(2010.2.28  県中部)
画像12 花茎の上方に出る苞は2個が普通で、アマナの見分けのポイント。
撮影:(2010.2.28 県中部)
画像13 群生した中には花茎に3個の苞がついたものも混じることがある。
撮影:(2010.2.28  県中部)
画像14 葉の基部、地中の鱗茎から伸びた葉は地表では2枚となっている。
撮影:(2010.2.18  県中部)
画像15 反り返ったまま先端で尖った葉先。葉の幅は広い所で約7ミリほど。
撮影:(2010.2.28  県中部)
画像16 指で掘れない10cmほどの深さにある鱗茎を包んだ黒褐色の外皮。 撮影:(2010.2.18 県中部) 画像17 外皮を除いた鱗茎は太させいぜい1.5cmで齧ると明らかに甘い。撮影:(2010.227 県中部)
画像18 この群落でも果実は丁寧に探すとあるが、途中で萎びたものが殆ど。撮影:(2010.227 県中部) 画像19 果実を横に切断した画像。中に種子が実っているかは不明。 撮影:(2010.227  県中部)
トップへ 科名リストへ