FILE NO 552 宮崎と周辺の植物
アサガラ Pterostyrax corymbosa Sieb. et Zucc.
麻殻 エゴノキ科
撮影日 2006.5.20
撮影場所 五ヶ瀬町

 近畿地方以西の山野に生育し、高いものでは10m近くにもなる落葉性の小高木。
 宮崎では、北部と西部の山地の谷沿いなどに自生するらしいが、何処の谷でも見られるほど多くはない。
 材が軽くて脆く折れやすいことを例えて麻殻と名付けられたそうで、麻の茎から糸(繊維)を取り去ったアサガラ(麻殻、麻幹、苧殻)は、白くて稜があり軽くて折れやすいものらしく、盆行事の迎え火やマッチの軸木などに利用されていたという。 
画像1 道沿いの谷から高さ6〜7mに伸びて頭上に枝を伸ばした樹。
画像2 横に大きく張り出して重たげに多くの花序を下垂した枝。
撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像3 枝先に10cm以上ある豪快な複総状花序を伸ばして下向きに多くの花が垂れ下がる。
撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像4 長さ1cmほどの花冠は殆ど基部まで5裂し、オシベ10個が目だつ。
撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬町)
画像5 花序軸には、小さな星状毛と白毛があり、小花柄はごく短く、ガクは緑色で5歯がある。
撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像6 メシベはオシベより僅かに長く、ともに白毛が生える。 撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像7 果実は長さ1cmほどで宿存するガクに包まれ、先に細い花柱の残がいが残る。
撮影:(2005.8.27 五ヶ瀬町)
画像8 倒卵形の果実は大きな5稜があり、中に1〜2個ほどの種子が入る。まだ未熟な果実だが秋に熟す。 撮影:(2005.8.27 五ヶ瀬町) 
画像9 枝は淡褐色で、葉は互生、両面には小さい星状毛が散生する。
撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬町)
画像10 葉は大きなものは長さ14cmほどにもなり、側脈は5〜8対、縁に小さな鋸歯がある。
撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像11 葉の基部は楔形〜ほぼ円形まで変化し、葉柄は長さ2cmほど。
撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像12 葉の縁の鋸歯は、先の曲がる短い芒状になる。 撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像13 若い枝、葉柄、葉の下面特に脈上には小さな星状毛が散生する。
撮影:(2006.5.20 五ヶ瀬町)
画像14 葉の下面は淡緑色、網状脈の隆起がなく側脈以外は殆ど目だたない。
撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬町)
画像15 樹形。山地林道脇の比較的風の当たる場所のまだ若い樹。
撮影:(2005.5.28 北方町)
画像16 まだ若い樹の樹皮。灰褐色を帯びて古くなると縦に浅い裂け目が入る
撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬町)
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