FILE NO 384 宮崎と周辺の植物
ボタンクサギ Clerodendrum bungei Steud.
牡丹臭木 クマツヅラ科
撮影日 2002.6.15
撮影場所 田野町
2004.7.10撮影、川南町(画像4〜7)

 宮崎では人家の周辺や農道わきの藪陰、また市街地の駐車場の植え込みなどにまで広範囲に見られるが、わざわざ植えるような場所でもないので、どこかで誰かが植えた株が勝手に増えているのだろうと思っている。
 見るからに園芸的な樹形と、それに不釣り合いに大きな花は、この時期には花を控え気味の在来種と違って、積極的な自己主張があり、やはり帰化した植物の逞しさが感じられる。
 高いもので高さ1m50cmほど、葉の長さは最大で15cm以上にもなり、 花は枝先に集散花序となって、アジサイのように派手な半球形で直径10cm以上になる。
 クサギとつくが主茎だけで枝はなく大きな草本のようにも見え、葉や茎を折ると少しクサギのような臭いがするが、それほど強くはない。花は殆ど無臭。
 果実はあまり見たことがない。 
画像1 濃い緑の葉と淡紅色の花は強い日差しの中では遠くからは案外と目につかない。 中国原産で観賞用に植えられたものが逸出したといわれている。
画像2 ベニバナクサギ、タマクサギともいうが、形はアジサイに似ている薄いピンクの花はそれなりにきれいだが、鑑賞花としてはどうもと思う。 画像3 花冠は5裂してオシベは大きく伸び出す。若い花では、オシベの葯が前の突きでるが、やがてオシベは後に巻いて柱頭が前にでてくる。
画像4 葉は対生、縁には大小不揃いの鋸歯があり、脈上に細毛があってざらつく。 画像5 葉柄の長さは10cm以上もあり、葉の裏面も脈上の細毛でざらつく。
画像6 幹は手で簡単に折れるほど柔らかい。葉痕が目立ち、縦の長楕円形皮目が多い。 画像7 直径がせいぜい2cmほどの茎に枝はなく、茎から対生する葉柄は基部が少し太いが、直ぐに細くなって葉の大きさに釣り合った長さになる。
トップへ 科名リストへ