FILE NO 344 宮崎と周辺の植物
フジ(ノダグジ) Wisteria floribunda (Willd) DC
藤(野田藤) マメ科
撮影日 2010.4.23
撮影場所 都農町

  青森県~鹿児島県までの低林地等に自生する蔓性の落葉樹で、古くから知られ植えられ利用されてきた日本の特産種。
 宮崎では人家周辺の林縁等に植えられたフジが殆どで、野生種のフジは珍しいとされているので、ここで取り上げたフジも植えられたものかも知れない。
 薄紫の優美な花が垂れ下がる風情は日本人の心情にも大きく影響し、歴史をも動かしてきた花といってもよいほどである。
 宮崎の山野に多いヤマフジとは花房の長さや蔓の巻き方で見分けることができる。
画像1 集落近くの林縁の樹の大枝に巻き付いて花で飾りたてた株
画像2 画像1の樹の猥雑な主幹部も観賞に耐えるほどに花房がつく。
撮影:(2010.4.23  都農町) 
画像3 巻き上がった樹の下部を覆った笹の中に下がった果実。
撮影:(2009.10.28  都農町) 
画像4 (蕾)花が基部から先端に徐々に咲き進むのは総状花序が長いせいもある。
撮影:(2010.4.23  都農町)
画像5 長く垂れ下がる花序は45cmほどにもなるが一房だけではフジの良さが出ない。
撮影:(2011.5.2  都農町)
     
画像6 蝶形花の柄は長さ約1.8cm、立った旗弁の高さは約1.5cm。 撮影:(2009.4.23  都農町)    画像7 竜骨弁の内部。オシベ10個の内の旗弁側の1個は離生する。 撮影:(2010.4.23  都農町) 
 
 画像8 奇数羽状複葉は長さ30cmにもなり、5~9対出る小葉の、
     基部はくさび形だが基部に近い小葉では円形状に変化。
撮影:(2009.4.23  都農町)
画像10 小葉の上面。密生した淡黄色の短毛は徐々に落ちて後は僅かだけが残る。
撮影:(2012.4.28  都農町))
画像11 葉の下面。初めは目立った短毛も次第に取れて成葉では脈上に僅か残る。
撮影:(2012.4.28  都農町) 
     
画像11 乾燥して枯れたように見える枝だが艶のある芽鱗を被った側芽が目立つ。
撮影:(2012.4.28 都農町)
  画像12 蔓は地表から見て反時計回りに巻き上がりながら(左巻き)成長する。
撮影:(2012.4.29 宮崎市)  
     
画像13 果実は長さ15cmほどの豆果で表面はビロード状の短毛が密生し先端は丸っこい。
撮影:(2010.12.28  都農町)
  画像14 果実は扁平な円形で直径1cm強、明るい褐色。(この果実は正常か不明)。
撮影:(2010.12.28  都農町)  
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