FILE NO 329 宮崎と周辺の植物
ゴンズイ Euscaphis japonica (Thunb.) Kanitz
権萃 ミツバウツギ科
撮影日 2012.5.16
撮影場所 宮崎市

 富山〜茨城県ライン以西の本州、四国、九州〜琉球、台湾、朝鮮〜中国に分布するという落葉性小高木で、宮崎県でも山野の林中や林縁等で普通で、特に秋の山では赤い果実は目に鮮やかに映る。
 日本にあるミツバウツギ科に3属がありそれぞれの属に各1種の計3種があるが、その3種もまた独自の個性がある。
 ゴンズイの語源に諸説あるが、貝原益軒の大和本草にもゴンズイと出てくるので、少なくとも江戸中期にはゴンズイと呼ばれていたことは間違いない。
画像1  緑葉の上に立った花序は明確だが花は小さくて殆ど見えない
 画像2 緑の葉と派手な赤い果実は秋の山野で良く目立つ。
 撮影:(2006.10.1 宮崎市) 
画像3 林中では競争で分枝が不揃いになり樹形が不整になるが、
   自生地の環境が良い場所での樹は正常な樹形になる。
 撮影:(2012.5.16 宮崎市) 
 
画像4 花序は規則正しい円錐花序となるが、花自体はごく小さくて
      いつまでも蕾のように見えるので撮影の時期を逸してしまう。
 撮影:(2012.5.16 宮崎市)  
画像5 高さ12cmほどの花序に咲く花は淡い黄白色で近づいてもよく分からないほど。
撮影:(2012.5.16 宮崎市) 
画像6 花は中途半端に開いて差し渡し3ミリほどの大きさでオシベ5と柱頭1が見える程度。
撮影:(2012.5.6 宮崎市) 
画像7 葉は対生して2〜4対の奇数羽状複葉の無花枝、または2〜3対の
     葉の先に花序をつける有花枝があり、長さは30cmほどまでなる。
撮影:(2012.5.3 宮崎市) 
画像8 小さな白い縦筋の入った小枝先端に伸びた葉の柄、無毛淡緑色で艶がある。
撮影:(011.10.16 宮崎市) 
画像9 花序のついた有花枝。2対ほどの複葉が基部でまとまってついている。
撮影:(2011.10.16 宮崎市) 
画像10 側小葉は長さ8cmほどになる狭卵形で先は細く尖り縁の鋸歯はやや芒状になる。
撮影:(2012.5.6 宮崎市) 
画像11 葉の下面脈上に白短毛がある。小葉柄は6〜7ミリほどの長さで初め短毛がある。
撮影:(2012.5.6 宮崎市) 
 
画像12 秋に裂開した果実は赤と黒のコントラストが鮮やかで美しい。
撮影:(2006.10.1) 宮崎市
     
画像13 果実は大きさ1cmほどの袋果で赤く熟すと裂開して果皮に着いた1〜3個の種子が現れる。 撮影:(2005.11.5) 西米良村   画像14 種子は大きさ5ミリほどの歪んだ球形で、黒くて光沢がある.。赤い果皮にはやや厚みがある。 撮影:(2005.11.5) 西米良村 
     
画像15 疎らに伸びる小枝は淡赤褐色で節が多い上に偏った出方が多く使い道がない。
撮影:(2005.11.5) 宮崎市 
  画像16 幹は縦に浅い溝が入り、灰褐色で一部に目立って白っぽい模様状が出る。
撮影:(2012.5.3) 宮崎市 
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