FILE NO 347 宮崎と周辺の植物
アオキ Aucuba japonica Thunb.
青木 ミズキ科
撮影日 2004.12.25
撮影場所 北郷町

 ほぼ日本全土(北海道南部や北陸の多雪地帯ではヒメアオキ)で見られる常緑の低木で、高いものでもせいぜい3mぐらいまでだが、れっきとした日本特産の雌雄異株の樹木。
 公園や庭でも葉に斑が入った園芸品種を見かけるが、葉と茎の色、冬の美しい果実は観賞価値が高く、海外でも広く植えられているそうだ。
 加えて昔は牛等の飼料としてまた、打ち身、腫れ物に効くとして実用的価値もあった名実ともに有益な樹だが、惜しいかな花が見栄えしない。しかしながらこれも自然界のバランス作用と考えるべきだろう。
画像1 緑が少ない冬 、濃い緑の葉に対比した赤い果実は美しい。
画像2 鮮やかな緑の枝は丸くて太い。
前年枝の枝先からつややかな果実が出る。
画像3 果実は核果で楕円状をして長さ約2cm。 4〜5月に実った後、寒い冬になってやっと熟す。
画像4 短毛のある雄花序は大きく伸びて30cm近くにもなり、多数の花がつく。
撮影:(2005.2.26 宮崎市加江田)
画像5 雄花 花はまだ花序が開かないうちから開花するが、褐紫色の花は直径6ミリほどの大きさで目立たない。
撮影:(2005.2.26 宮崎市加江田)
画像6 雄花は中央に花盤があり、その縁に高さが1ミリほどのオシベ4個がつく。花糸は太い。
撮影:(2005.2.26 宮崎市加江田)
画像7 雌花 直径3ミリほどの雌花は、オシベはなく中央に1個の花柱がある。雄花と比べて長さ3ミリほどの子房が目立つ。
撮影:(2005.2.26 北郷町)
画像8 葉は枝の上部に集まる。上半部に粗い鋸歯があって先は尖り、深緑色で光沢があて厚いけど柔らかい。撮影:(2004.12.25 北郷町) 画像9 葉の下面は淡緑色で脈が突出する。 
撮影:(2004.12.25 北郷町)
画像10 いつも二股になったような形で枝が出るので、子供のころゴム銃の台に使っていた。 撮影:(2004.12.25 北郷町) 画像11 大きくなった幹は鮮やかな緑色で、横縞の皮目に交差して縦の裂け目ができる。
撮影:(2004.12.25 北郷町)
画像12 枝の先から展開した新葉。艶のある厚くて柔らかくきれいな緑の葉は、日本各地でさまざまな形で利用されてきたが、最近では化学製品の普及で観賞用に限定されている。 撮影:(2005.2.26 宮崎市加江田) 画像13 茎は中心部には弾力性のある、太い髄がある。撮影(2004.12.25 北郷町)
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