FILE NO 537 宮崎と周辺の植物
アオツヅラフジ Cocculus trilobus (Thunb.) DC.
青葛藤 ツヅラフジ科
撮影日 2005.9.3
撮影場所 野尻町

 野原の道端や林縁などで普通に見られる落葉性のつる性木本植物。
 花はよほど注意しないと分からないほど小さいが、、果実は表面に白い粉を吹いた独特の黒紫色で、秋の山野に目立つ。  昔は編んで衣服を入れる葛を作ったと云われるほど蔓は丈夫だそうだ。
 アケビの強さなどに比べると利用が限られると思われるが、いまでも山間の畑の脇などでは珍しくないので、案外と農作業に関連する幅広く利用法があったのかも知れない。
画像1 日当たりの良い農道脇の林縁、果実の下がった蔓の様子は見た目にも面白い。カミエビとも呼ばれる。 画像2以下:撮影(2005.8.28北方町)
画像2 他の蔓も混じった全体の蔓の様子。雌雄は別種。 画像3 秋に直径6ミリほどの果実がひとかたまりになった果序が葉腋からぶら下がる。
画像4 葉は卵形だが、変化が多く浅く3裂することも多い。葉柄は2〜3cm。 画像5 枝先と葉腋から細い花序を出して、黄白色の小さな花をつける。
画像6 花序は円錐状で長さ7〜8cm、葉陰にあって目立たない。花は直径4ミリほど。 画像7 花は、外側にガク片6個が内外2列に並び、内側に花弁が6個、中心のメシベ1は6個の心皮からなって、それぞれが丸い果実となる。
画像8 蔓は古くなると無毛になるが、茎、葉、花序全体に淡黄色の短毛が多い。 画像9 未熟な果実。蔓は細い毛が密生する。
画像10 変化が多い中でかえって珍しい単純な卵形の葉。上面には淡黄色の短毛がある。 画像11  脈は基部からはっきりした3〜5脈が走り、短毛がある。
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