FILE NO 600 宮崎と周辺の植物
バイカイカリソウ Epimedium diphillum (Morr. et Decne.) Lodd.
梅花碇草 メギ科
撮影日 2008.4.12
撮影場所 県中部

 イカリソウの仲間は花が船の碇を思わせる形をしていることからきているというけれど、このバイカイカリソウは花弁の先が長く伸びる距にならないので、梅花のバイカはすぐに分るが、イカリソウの意味は外見からはピンとこない。
 本州中国地方から四国、九州に分布し、宮崎では県中部以北の林縁草地に自生するが、やや稀な部類に属する多年草で、あれば葉の形からすぐに分る。 この仲間は昔から強壮強精の生薬で知られ、仙霊脾酒という酒もあると聞く。
画像1 少し小高くなった小さな用水路の堤防傾斜地の草地、目を凝らしてやっと気づくほどの小さな花だが、葉形は特徴があってすぐに分る。
画像2 花はバイカとつくように、梅の花に似て純白で下向きに垂れ、
   差し渡し1cmほどの広口の湯飲み状で平開することはない。
撮影:(2007.5.8 県中部)
画像3 花は内外4個づつのガクと花弁4個だが、外側のガク片は早く落ちる。左下の蕾に外側ガクが見える。 撮影:(2007.5.8  県中部) 画像4 メシベは取り囲まれた4個のオシベの黄色い葯からかなり突出する。
撮影:(2007.5.8 県中部)
画像5 茎は細くて硬い。茎下部と花柄には白い長毛がある。 撮影:(2007.5.8 県中部) 画像6 茎葉は1〜2回の2出複葉で、小葉は左右均整でない。  撮影:(2007.5.8 県中部)
画像7 小葉はいびつな卵形で長さ4cm、縁に僅か刺毛が出る。  撮影:(2007.5.8 県中部) 画像8 茎は高さ30cmほど、根生葉は長い葉柄で高く伸びる。  撮影:(2007.5.8 県中部)
画像9 葉の上面は無毛でやや革質、光沢があり脈は凹む。 撮影:(2007.5.8 県中部) 画像10 葉の下面は白味を帯びて脈上に疎らな開出毛が出る。  撮影:((2007.5.8 県中部)
画像11 果実は袋果で長さ1cm弱、花柱がそのまま残る。  撮影:(2007.5.11 県中部) 画像12 果実はくびれがよく見える。中の種子の数は3〜4個。  撮影:(2007.5.11 県中部)
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