FILE NO 671 宮崎と周辺の植物
ハクサンボク Viburnum japonicum (Thunb.) Sprengel
白山木 レンプクソウ科
撮影日 2012.11.4
撮影場所 宮崎市

 神奈川県、愛知県、山口県~九州~琉球、台湾まで分布するという沿海林に多く見られる全体無毛の常緑の小低木で、宮崎でも沿海地の林縁等に普通に自生している。
 白山が頭につくが加賀の白山にはなく、牧野図鑑には、白山に産すると誤認したからだと解説されている。
 DNAを重視したマバリーによる分類体系では、従来のエングラー分類によるスイカズラ科のガマズミ属とニワトコ属の2属ははそっくりレンプクソウ科に移行してしまった。
画像1 沿海地林縁の道脇で、葉に負けじと陽光に照り映える果実 ガマズミに似るが無毛
 画像2 左側の樹は高約さ2mで全体が整った樹形だが、通常よく見かける
      のは陽光の関係か枝が片方に偏って伸び、傾いた幹の樹が多い。
撮影:(2012.4.18 宮崎市) 
 
 画像3 花は差し渡し10cm内外の散房花序で、対生する大きな
      つやのある葉をつけた新枝の先について目立って白い。
撮影:(2012.4.9 宮崎市)  
画像4 花はほぼ散房花序についてぎっしりとついくが、近づくと独特のにおいがする。
撮影:(2012.4と18 宮崎市) 
画像5 花冠は5深裂して差し渡し7ミリほどで、オシベ5の間に黄色い花盤が盛り上がってみえる。
撮影:(2012..18 宮崎市) 
 画像6 花は若い時には盛り上がる感じのがあるが、やがて平頂になる。
撮影:(2012.4.18 宮崎市) 
     
画像7 見上げた花序、散房花序をつくる柄の長さの違いがよく見える。
撮影:(2012.4.18 宮崎市)
  画像8 総花柄は3cmほどで無毛、苞は線状披針形で長さ2cmほどで暫くは落ちない。
撮影:(2012.4.18 宮崎市)
     
画像9 葉の上面。葉は広い倒卵形で長さ12cmほど、厚みと艶のある緑色で上半部に浅い鋸歯がある。 撮影:(2006.10.13 日南市)  画像10 新葉は脈の突出もない鮮やかな淡緑色で美しい。側脈は5~6対で先端は鋸歯に届く。
撮影:(2012.4.9 宮崎市) 
     
画像11 葉の下面は脈が隆起して淡緑色。基部は広~狭のくさび形で先は短く尖る。
撮影:(2006.10.13 日南市) 
  画像12 葉の下面には全面に小さな腺点があり、肉眼でも良く見える。
撮影:(2006.10.13 日南市) 
     
画像13 若い枝は艶のある緑色だが、徐々に僅かな紅紫色を帯びてくる。
撮影:(2006.10.13 日南市)  
  画像14 幹は横長の白っぽい皮目が散在する紅紫色から徐々に黒っぽくなる。
撮影:(2012.4.9 宮崎市)  
     
画像15 真っ赤な果実が常緑の葉の間から上向きに出るが、その内零れるように垂れ下がる。
撮影:(2006.10.13 日南市)
  画像16 果実は長さ9ミリほどのやや扁平気味な楕円形で噛むとほんのりと酸っぱい味がする。
撮影:(2012.11.5 宮崎市)
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