FILE NO 308 宮崎と周辺の植物
ハクウンボク Styrax obassia Sieb. et Zucc.
白雲木 エゴノキ科
撮影日 2003.5.2
撮影場所 高原町

 ハクウンボクは文字どおり花の時期には、白い花が枝先にびっしりと咲く様子を、白雲がかかっているさまに例えたものらしいが、通常は大木を下から見上げる形でしか眺められないので、全景を撮影することはほとんど不可能。
 この画像は、まだ若い木の手が届く高さの枝に咲いた花を見つけて撮影したもので、残念ながら白雲の雰囲気は表現できていない。
 高さ10m以上になる均整の取れた落葉高木で、日本、中国等の産地に自生する。
画像1 枝の先に20cm近くの総状花序を斜め下に伸ばして、20個ほどの花を下向きに咲かせる。 別名でオオバジシャとも云われる。
画像2 1cmほどの花柄に、直径2cmほどの白い花冠をつけるが、ほとんど基部まで5裂する。 画像3 オシベは10個、それより長いメシベが1個あるが、すべて花冠の中に収まっている。
画像4 葉は互生。ほぼ円形に近い倒卵形で、大きなものは長さ20cmほどになる。 画像5 幹は平滑で灰褐色、縦に微妙な模様があり、小さな裂け目に見える。将棋の駒材になる。
画像6 大きく均整の取れた本来の樹形ではないが、疎らに花枝がついた高さ4mほどの樹。 画像7 成葉。別名「大葉ぢしゃ」といわれるようにチシャノキの葉に似て、種小名にもなっている。
画像8 未熟な果実。やや先が尖り緑白色をした1.5cmほどの卵形で星状毛が密生する。秋に熟して裂開し、中から褐色の種子1個を出す。
撮影:(2003.6.26 野尻町) 
画像9 若い枝は緑色だが、後で紫褐色になる。幹や枝には、この仲間によく見られる白雲とも見える白っぽい模様(地衣類?)がついている場合が多い。
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