FILE NO 382 宮崎と周辺の植物
ハンカイソウ Ligularia japonica (Thunb.) Less.
攀かい草 キク科
撮影日 2004.6.5
撮影場所 川南町

 攀かい草としたが、かいの字はパソコンでは出てこない漢字で、中国の歴史で有名な「鴻門の会」に登場する豪傑、攀かい、にちなんだという説が一般的。
 これとマルバダケブキとの交雑種(作者注:葉の切れ込みが小さくなる)を張良草というと新日本植物誌顕花植物篇(昭和58年至文堂)にもあり、攀かい説に真実みが感じられる。
 静岡県以西の林や水辺の草地に自生する多年草。
高さは1.7mほどもある勇壮な株で、花も豪快に大きく広がる。宮崎では川岸の藪などにもあって、それほど珍しいという花ではない。 漢名は大呉風草
全てに大振りで、花茎も長く総苞も大きい、花色も派手で藪の中でも際だって存在感がある。 葉の直径は30cmにもなり、大きく切れ込む。
茎には黒紫色の線形の斑点模様がある。
長さが5cm近くある舌状花は10個以上もあって八方に広がり、明るい太陽を思わせる。 花柄には毛がある。総苞は径2cm以上あって、片は1列で先は細く尖る。
舌状花の先は浅く2裂し、2脈があって表面は凹んで裏面に出る。写真の左から4つめの舌状花は裏返っている。 茎葉は3個で柄は根葉に比べて短くなり、基部は葉鞘となって茎を抱く。
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