FILE NO 468 宮崎と周辺の植物
ハチジョウカグマ Woodwardia orientalis Sw. var.formosana Rosenst.
八丈かぐま シシガシラ科
撮影日 2005.1.29
撮影場所 綾町

 ハチジョウカグマは、千葉県、伊豆、八丈島から以南で見られる大型の常緑性シダで、母種のコモチシダよりもさらに大きく、普通でも2mを越えるものが珍しくない。
 タイワンコモチシダとも言われるようにコモチシダと同様、葉の表面に無性芽をつけるが、葉から地面に落ちてしまうと殆どが枯れるそうだ。
 宮崎では低山地で広く見られるが、道脇の崖になった急傾斜地から大きくせり出して、風にゆらゆらと揺れる様子はよく見慣れた風景である。
画像1 道路に垂れ下がって車が通るたびに悠然と上下に揺れている。 長さを測ってみると葉柄(地面から最下の枝のところまで)が90cm、  葉身(最下の枝のところから先端まで)が1.2mほどあった。
画像3 これは比較的日の当たる場所の株。
葉身は2回羽状でほぼ全裂する。
画像4 中軸は無毛で固くて太い。上部以外の羽片は殆ど全裂、内側の小羽片は軸側に伸びて軸と交差する。
画像5 小羽片は先が尾状に伸びて鋸歯がある。 中肋の両側には胞子嚢群のふくらみが見える. 画像6 葉の裏面には規則正しく並んだ胞子嚢群を包んだ包膜が見える。
画像7 小羽片の葉脈は、中肋に沿って大きな編目があり、その外は小さな編目になっている。 画像8 まだ固く胞子嚢群を包んだ包膜に混じって、内向きに裂開し、胞子嚢群を露出させた茶色の包膜が見える。

画像9 褐色の鱗片がぎっしりとついた根茎は太く斜上し、長大な葉を支えている。

画像10 表面にぎっしりとついた無性芽。
撮影:(2001.7.25 宮崎市)

この画像10は、誤ってコモチシダを掲載していたので、正しい画像に差し替えた(2006.2.15)。

胞子のう群のアップ画像2枚は、参考としてコモチシダのものを掲載していたがコメント内容の不足により誤解を与えるため削除した(2006.2.5)。
(2006.2.15)コモチシダのページを作成
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