FILE NO 527 宮崎と周辺の植物
ヒメニラ Allium monanthum Maxim.
姫韮 ネギ科(ユり科)
撮影日 2013.4.11
撮影場所 県北部

  図鑑等には北海道~本州~四国、九州の熊本県と、朝鮮、中国東北部、ウスリー島に分布するとあるが、宮崎県の北部にも僅か自生している。
 何の変哲もない小さな見栄えしない草だが、香りは強く、写真を撮るために地面に顔を近づけると明らかに強いニラ臭がする。
 地表から細い長さ18cmほどの1~2個の葉が斜めに傾いて伸びているだけなので、よほど留意して見ないと分からない。
 花や果実については図鑑によって記述に違いがある。
画像1 落陽樹の落ち葉の間から伸びた葉の分岐部(左側の葉は途中で千切れている)に立ち上がった細い花茎の先に花が1つ。 撮影は全て同一ヶ所
 画像2 地表近くにカメラを構えて取った画像。葉は1個ないし2個。
    春植物と同じく他の草や樹の葉が茂る頃には消えてしまう
撮影:(2010.3.30 )
 
画像3 この花の花茎は長さ約8.5cmほど、花の大きさは縦4ミリ、3ミリほど。
撮影:(2013.4.11 ) 
画像4 淡紅色の花被片は殆ど開かない。オシベが1個見えるが、オシベの無い花が多い。
撮影:(2010.5.2 )
画像5 花被片を一部取り除いた画像。メシベ花柱の先は3裂して開いている。
撮影:(2013.4.11)
  
 画像6 地中の鱗茎から伸びた葉は。薄くて柔らかく緑色はやや白っぽい。
撮影:(2008.4.27 )
画像7 葉の上面。丸い溝状に反って幅は2.5ミリほど、縦にごく細い筋状の脈が多くある。 
撮影:(2013.4.11)
画像8 葉の下面。中央とその両側に二本の隆起した縦脈がある。縁は円滑で鋸歯はない。
撮影:(2013.4.11) 
     
画像9 葉の先端部。徐々に細くなって尖るが、拡大してみると脈が消えて丸くなっている。 
撮影:(2013.4.11)
画像10 地上3~4cmの位置にある茎の、葉の分岐部に長さ5ミリほどの苞がある。
撮影:(2013.4.11 )
     
 画像11 枯れ葉の隙間が雨等によって表土が洗われ、高さ6ミリほどの鱗茎が露出していた。中央の株では鱗茎及び葉の分岐部が見える。
撮影:(2010.3.30 )
  画像12 鱗茎からは長いものは6cmほどにもなる数本の白い細根が伸びる。全体の高さは鱗茎から苞まで約4cm、苞から葉の先端まで約17cm。
撮影:(2009.3.26 ) 
科名のネギ科はDNAによる新分類体系によるもので、従来の大きな植物を抱えたユリ科は相当数の植物が切り離され小さくなり、ハナニラ属やネギ属等が集まってくユリ科を構成している。
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