FILE NO 614 宮崎と周辺の植物
ヒメウズ Semiaquilegia adoxoides (DC.) Makino
姫烏頭 キンポウゲ科
撮影日 2009.2.21
撮影場所 川南町

 関東から九州〜中国まで分布するという多年草。
 見た感じはいかにも弱弱しげな柔らかい草本で和名にも姫がついているほどだが、ウズはトリカブトのことなのでその意外性に驚く。
 葉と根茎は形がやや似ている気もするが、この仲間にはオダマキ等他にも似たものが多い中で特に名前をもらった理由は分からない。
 ちょっとした藪や人の生活圏の隅っこなどに珍しくないが、目立たないので忙しい人間の目には殆ど留まらない。     
画像1 周辺を車が行き来する広い敷地内の広葉樹林の一角。他に先駆けて咲く春植物で、一帯に群生し3月にはもう果実をつけて消える。
画像2 花茎は途中で1〜2回枝を出して数えられるほどの花をつける。
       やや紫色を帯びた花茎は高くて30cmを超える程度で、軟毛がある。
 撮影:(2009.2.21 川南町)
画像3 花茎から出た枝は大きく下向きに湾曲するので、花はたいていの場合は
   下向きにぶら下がって咲く。画像中央部にはもう若い果実が見える。
撮影:(2008.3.21 川南町 )
画像4 花は枝先に1個で長さ約6ミリ。花茎の最上端につく葉は無柄。 撮影:(2009.2.21 川南町) 画像5 花は白いガク片が5、中にガクより短い黄色い花弁5がある。 撮影:(2009.2.21 川南町 )
画像6 花弁の基部内側には尖った距が出来ていて蜜が溜まる。 撮影:(2009.2.21 川南町) 画像7 若い花弁5は筒状にメシベ、オシベを取り囲んでいる。  撮影:(2009.2.21 川南町)
画像8 根際から出る葉も茎葉も、1回3出複葉だが、根生葉には10cmほどの柄がある。根生葉は時に赤みを帯びる。 撮影:(2009.2.21 川南町) 画像9 小葉は2〜3裂するが切れ込みの具合は変化が多くて様々。上面には小さな白斑が混じることがある。 撮影:(2009.2.21 川南町)
画像10 長さ3cmほどの小葉の下面はやや白身を帯びる。 撮影:(2009.3.21 川南町) 画像11 花茎には微細な軟毛が密に生える。葉は両面ともに無毛。 撮影:(2009.2.21 川南町)
画像11 若い果実をを見上げた画像。長さ7ミリほどの袋果4個以内が風車状につく。先端にメシベ柱頭が残る。 撮影:(2009.2.21 川南町) 画像11 株の基部。細い根生葉とやや太めの花茎が2個出ている。根茎は黒っぽい長さ1cmほどの薩摩芋状。 撮影:(2009.2.21 川南町)
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