FILE NO 547 宮崎と周辺の植物
ヒサカキ Eurya japonica Thunb.
姫榊 ツバキ科
撮影日 2006.3.4
撮影場所 宮崎市

  ヒサカキは、非榊ではなくて、姫榊が訛ったものらしいが、呼び方も地方でさまざまあるようだ。
 昨日のぞいた春の植木市では、高さ80cmほどのものに神シバの名で1500円の値札がついている。
  そしてその横に、1m以上はあるサカキが神サカキの名で1000円、シキミが1000円で売られていた。
  神前や仏前に具えるサカキ、ヒサカキ、シキミについて、あまり他家のご先祖さまを拝んだことはないが、宮崎で私が見聞きする範囲では、神主が取り扱う神事では、サカキが使われ、我が家を始めとする神棚に具えるのはヒサカキ、仏教ではサカキやシキミも使われていると思っているが、正確かどうかは分からない。
 本では、サカキは南関東以西にしか分布しないので、関東以北ではヒサカキを使うとあるが、南九州でもヒサカキが多く使われているような気がする。
 宮崎の山野では、ヒサカキは日当たりに関係なくごく普通に見られるが、サカキはヒサカキほどには多くない。
画像1 先端は真っ直ぐ上に伸びるので本来なら、きれいな樹形になると思われるが、大抵は横枝が不規則に日のあたる方向に出て広がり、均整が取れてないことが多い。この樹は高さ約3.5m。 雌雄異株の低木〜小高木。
シキミの栽培は見るが、ヒサカキの栽培は見たことがない。
画像2 枝の出方は生育地の環境で変化し、日陰の横枝は大きく広がって小枝が左右に出る。
撮影:(2006.3.4 宮崎市)
画像3 新しい枝は淡緑色だが、やがて紫がかって、そして灰褐色になる。
撮影:(2006.3.4 宮崎市)
画像4 枝の葉柄から短い柄のある花を2〜3個下向きにつける。撮影:(2005.3.21 椎葉村) 画像5 ガク片5、花弁5、雄花のオシベは10個以上ある。撮影:(2005.3.21 椎葉村市)
画像6 果実ば、球形で潰すと黒いインク状になって手を汚す。撮影:(2006.1.9 宮崎市) 画像7 果実は直径4ミリほど、中には20〜30個の種子がある。撮影:(2006.1.9 宮崎市)
画像8 互生する葉は光沢があり枝の左右に羽状に並ぶ。撮影:(2006.3.4 宮崎市) 画像9 葉の上面は無毛で、周囲には鈍鋸歯がある。撮影:(2006.3.4 宮崎市)
画像10 葉の下面、側脈ははっきりしないが、脈はよく見える。撮影:(2006.3.4 宮崎市) 画像11 葉は段々細くなり鋸歯がなくなって鈍頭、先は少し凹む。撮影:(2006.3.4 宮崎市)
画像12 日当たりの良い先端枝の形状、葉は下部から上部までしっかりとついている。
撮影:(2006.3.4 宮崎市)
画像13 樹皮は、多少赤みが買った灰色で、縦に浅く筋が入る。撮影:(2006.3.4 宮崎市)
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