FILE NO 685 宮崎と周辺の植物
ヒヨドリバナ Eupatorum chinense L.
鵯花 キク科
撮影日 2013.9.30
撮影場所 都城市

  北海道~九州~朝鮮半島~中国・フィリピンにまで分布するという多年草で、宮崎でも山野にごく普通の秋の草花と言える。
  葉の形、葉裏の腺点の有無等が大きな区別のポイントだが程度の見分けが中々悩ましい。
  フジバカマが無い宮崎県、このヒヨドリバナは近縁ではあるが類似性に乏しいので、残念ながら宮崎県では名実ともに秋の七草は揃わないということになる。
 ヒヨドリが鳴く頃に花が咲くからと言うが、宮崎では10月から渡りも増えて鳴き声が多くなる。  
画像1 雨上がりの林縁、分枝が大きく傾いた高さ70cmほどの株
画像2 頭花は散房状に出て、疎らにつく小さな白い花は地味で目立たない.が、
     アサギマダラにとっては魅力的なようで、花の周辺で見かけるとが多い。
撮影:(2013.10.2  都城市 )  
画像3 上から見た花序で、少数出た枝先の頭花は5個の筒状花からなる。
撮影:(2013.10.2  都城市 )
 
画像4 左右2個の頭花。左右の頭花にはそれぞれ5個の両性筒状花が集まっている。
撮影:(2013.10.2  都城市 )  
  画像5 筒状花の中の黒っぽいオシベ葯筒の先から白く長い花柱が二岐して横に倒れる。
撮影:(2013.10.2  都城市 )  
     
画像6 頭花の総苞を破って中の筒状花を露出させると、冠毛や花冠がはっきりと見えてくる。筒状部は長さ約4ミリ。 撮影:(2013.10.2  都城市 )     画像7 総苞は縦長で高さ4ミリほど、総苞片は外側が短くて少数が覆瓦状に並んでいる。
撮影:(2013.10.2  都城市 )  
画像8 対生する葉は長さ15cmほどだが、大きさや形の変化幅は大きい。
撮影:(2013.9.30  宮崎市)
 
画像9 葉の上面。薄くて柔らかい。鋸歯は単純で縁全体につく。 撮影:(2013.9.30 宮崎市) 画像10 葉上面には短毛が全面にあって手で触るとざらざらする。 撮影:(2013.9.30 宮崎市)
 
画像11 葉の形は様々変化するが、これもヒヨドリバナの範囲内の変化形。
撮影:(2013.9.30 宮崎市)
  画像10 葉の色も変化する。ウイルスによって黄斑が出たがこれも範囲内の変化形。
撮影:(2013.9.30 宮崎市) 
 
画像13 葉の下面。先端が細く尖ったが柔らかく白い短毛が大小の脈上に出る。
撮影:(2013.9.30 都城市)
  画像14 葉の下面。細脈に区切られた枠の中に小点となって見える腺点。
撮影:(2013.9.30都城市)  
 
画像15 茎上部の節部。葉柄は殆ど無い。全体に短毛がある。縦に細く破線状の筋がある。
撮影:(2003.10.2 都城市) 
  画像16 茎下部の節部。ごく短い短毛が密生するが、毛が取れて無くなった茎もある。。
撮影:(2003.10.2 都城市) 
 
画像17 花が終わったばかりの果実で未だ白い花柱が残っている。 撮影:(2003.10.2 都城市)   画像18 果実は長さ2.5ミリほど、冠毛の長さは3ミリほど。 撮影:(2003.10.2 都城市) 
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