FILE NO 675 宮崎と周辺の植物
ホラシノブ Sphenomeris chinensis (L.) Maxon
洞忍 ホングウシダ科
撮影日 2012.2.20
撮影場所 宮崎市

  福島県~新潟県のラインから以西の日本~琉球、台湾、中国~ポリネシアア、西アフリカにまで幅広く分布するという常緑性のシダで、岩上や樹上にに伸びるシノブと違って地上に生える。
 宮崎でも傾斜地の洞の入り口等でよく目立つので和名は理解しやすいが、山野に広く自生しているごく普通のシダで、ただ確かに大小を問わず崖地が好きなシダであることは間違いない。
 陽光の多少にも柔軟で形も優美なので鉢植えで小さくして観賞するのに適すると思われるが、水が溜ると弱いようだ。
画像1 道脇傾斜地に垂れ下がった葉は葉身55cm、葉柄35cmほど
画像2 普通は黄緑色の羽状複葉は日当たりの良い場所では
     冬季に赤っぽくなることが多い。葉柄は葉身に隠れる。
撮影:(2007.2.24  宮崎市) 
画像3 山道脇の林縁傾斜地で他のシダ等に交じって生えた株、
     3~4回羽状複葉で最下2~3対が短く葉先は細く伸びる。
撮影:(2001.10.14 宮崎市) 
画像4 長い羽片は12cmほどになり、葉軸側小羽片がより大きい。 撮影:(2012.2.20 宮崎市 ) 画像5 小羽片裂片(上面)。先端の胞子嚢部の膨らみが特徴。 撮影:(2012.2.20  宮崎市)
 
 画像6 裏返して見た葉身の一部。裂片先のソーラス(胞子嚢群)は
      小さくて同色のために見えにくい。羽片の間隔は比較的空く。
撮影:(2012.2.20  宮崎市)
画像7 小羽片の下面。各裂片の先に小突起状にソーラスがついている。 撮影:(2012.2.22  宮崎市) 画像8 ソーラスは裂片の脈の先につくが内部は肉眼では見えにくい。撮影:(2012.2.22 宮崎市) 
     
画像9 1ミリ弱幅のソーラスを拡大した画像。包膜の中のケシ粒状の胞子が見える。
撮影:(2012.2.22 宮崎市)  
  画像10 艶のある葉軸の表(上側)は溝があって裂片にまでつながる。裏側に溝はない。
撮影:(2012.2.22 宮崎市)  
     
画像11 根茎から芽を出した新葉。茶褐色の鱗片が見える。 撮影:(2012.2.20 宮崎市)   画像12 未だ展開前の新葉にはごく疎らに鱗片が残っている。撮影:(2012.2.20 宮崎市) 
     
 画像13 基部近くの葉柄には淡褐色の鱗片が疎らに残る。撮影:(2012.2.23 宮崎市)     画像14 根茎は横に這って葉を出し、数本が叢生して株をつくる。撮影:(2012.2.23 宮崎市)   
トップへ 科名リストへ