FILE NO 595 宮崎と周辺の植物
ホトケノザ  Lamium amplexicaule L.
仏の座 シソ科
撮影日 2008.2.24
撮影場所 野尻町

 ヨーロッパ〜北アフリカ〜中国から日本の本州〜琉球まで広く見られ、古い時代に麦の移入とともに入ってきたといわれるお馴染みの越年草。
 畑や路傍、また花壇の中や舗装道路のすき間などにも群生するが雑草としてすぐには除去されることは少ないように見える。
 和名のホトケノザは仏の座でなんとなく感じは分るし、種小名の、amplexicaule も抱茎葉の意味で、形そのまんまで良く分る。
 別に三階草やカスミソウなどと呼ばれるが、開花時の形などを見るとその意味はよく分る。
画像1 畑の畦に集まって伸び伸びと広がって日当たり良好、肥料分ありと最高の環境、これが本来のホトケノザの姿に見える。 春の七草にいうホトケノザはこれとは違うタビラコのことらしい。
画像2 直立した茎は高さ30cmほど立ち上がり、茎を抱く形の無柄の葉が
    上方に向けて間隔を狭めて段々状につき、頂部では重なってしまう。
  撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像3 花は上部の葉腋から輪状に出るが、頂部に立った花は淡紅色が良く目に付く。
撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像4 茎葉の様子を真上から見下ろした画像。この形が和名「仏の座」とつけられた由縁。
撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像5 花冠は淡紅色唇形で高さ1.5cmほど、上唇はかぶと状、3裂した下唇の中央片は大きく2裂して斑点がある。 撮影:(2008.2.24 野尻町) 画像6 覆いとなったかぶと状の上唇内側に沿ってオシベ4個が伸びる。他家受粉をする花は開放花と呼ばれる。  撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像7 かぶと状上唇を取り除いたら、長短2個ずつのオシベが見える。
撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像8 紅紫色の丸いつぼみ。蕾の中には開花しないままに花冠内部で自家受粉する閉鎖花も多いらしい。 撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像9 葉は上部では無柄だが下部では長い柄があり、縦横3cmほどにもなる扇状の円形で大ぶりの鋸歯がある。 撮影:(2008.2.24 野尻町) 画像10 葉の下面。こうもり傘状の覆いのようなな形で、脈が浮き出る。両面ともに毛がある。 
撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像11 茎は四角柱状で褐紫色で太さ3ミリほどになる。下部の葉柄は長さ5cmにもなる。 
撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像12 茎は地面近くで枝分かれして横に広く枝を伸ばすが、中には主茎よりも長く逞しい枝もある。 撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像13 茎が枝分かれしているように、根も主根がはっきりし、この場合長さ30cmほどあった。
撮影:(2008.2.24 野尻町)
画像14 果実は分果でガクの中に入って長さ2ミリほど、基部が細くなる稜形。 
撮影:(2006.4.15 野尻町)
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