FILE NO 622 宮崎と周辺の植物
ホウビシダ Asplenium hondoense Murakami et Hatanaka
鳳尾羊歯 チャセンシダ科
撮影日 2008.12.6
撮影場所 宮崎市

 チャセンシダ科のシダは環境による変化の大きさ等で遅れていた研究も少しずつ進んでいるそうで、学名も古い図鑑とは違って来ている。
 千葉、石川県以西、朝鮮〜中国に自生するそうだが、宮崎では水の滴る両側が迫った薄暗い谷などにあり、暗くて何度撮影してもまともな写真が撮れたことがない。
 鳳尾シダは葉の形を中国伝説の鳥、鳳凰の尾に見立てたものらしいが、鳳凰のイメージは1万円札の裏の模様にある。
画像1  渇水期の谷奥小滝脇に群生するが暗く、近づいて形が分かる。  
画像2 この科のシダは似たものが多くまた変化の幅も広いが、生育環境や葉の大きさ、
 柔らかさとソーラスの形や位置などに注意すれば見分けることができる。
 撮影:(2008.12.6 宮崎市)

画像3 葉は単羽状で長さ25cmほどの草質、基部から上方に細くなる。 撮影:(2005.12.11 宮崎市) 画像4 葉柄は長さ20cmほどのつやのある紫褐色で基部に鱗片がある。 撮影:(2007.1.20 宮崎市)
画像5 羽片は長さ3cmほどで、外側の下半分を除いて鋸歯がある。 撮影:(2007.1.20 宮崎市) 画像6 葉裏のソーラスは長さ5ミリほどで、中肋のやや縁よりにつく。  撮影:(2007.1.20 宮崎市)
画像7  葉の先は細く長く伸びて尖り、先端近くにもソーラスがつく。  撮影:(2007.1.20 宮崎市) 画像8 ソーラスは葉脈上に線形について、苞膜に包まれている。 撮影:(2005.12.11 宮崎市)
画像9 根茎は長く横走、上側から葉が下側から根が疎らに伸びる。 撮影:(2005.12.11 宮崎市) 画像10 根茎と葉柄基部の鱗片と、黄白色で太い新葉の若芽。  撮影:(2007.1.20 宮崎市)
画像11 代表的なな生育場所は、谷奥の小さな滝地で上から水が滴り落ちる崖や
      その周辺の岩場など、薄暗い陰湿な環境。 撮影:(2008.12.6 宮崎市)
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