FILE NO 721 宮崎と周辺の植物
イブキシダ Thelypteris esquirolii (Christ) Ching var.glabrala (Christ) K. Iwats.
伊吹羊歯 ヒメシダ科
 
撮影日 2018.3.11
撮影場所 宮崎市
  栃木県・神奈川県と中部地方以西琉球~朝鮮~中国、インド北部にかけて分布するという常緑性(北方では夏緑性)のシダで、川岸や渓流沿いなどに生えるとされる。宮崎では各地に生えるがやや稀な部類に入る。
  羽片のつき方や羽片基部の判り易い特徴に目をやれば見分けやすいシダの1つといえる。
 滋賀県の伊吹山で最初に発見されたシダで通常は地面からの長さが1mほどだが、南の地域では2mに達するものもありオオイブキシダと呼ばれることもある。
画像1 谷わきの小藪、ミゾシダと混生したイブキシダで全長70cm。
 画像2 葉身の中程にある最長の羽片は長さ15cmほどで、上から見ると
  規則正しく小羽片が並んで、全体すっきりした形に見える。
撮影:(2018.3.11 宮崎市)
 
画像3 羽片の下面。ソーラス(胞子嚢群)は縁よりについてごく小さい。
撮影:(2018.3.11 宮崎市) 
画像4 羽片は下部の数対が徐々に縮小しながらついているのが特徴の1つ。
撮影:(2018.3.11 宮崎市) 
 
画像5 特徴の一つである羽片基部の付け根に小さな通気孔が突起物として目立つ。
     撮影:(2018.3.11 宮崎市)
 
画像6 羽片は基部付近まで切れ込んで小羽片は長さ1cm弱。 撮影:(2018.3.11 宮崎市)  画像7 小羽片表面の拡大画像。縁は下側に少し反って多少波状で無鋸歯。 撮影:(2018.3.11 宮崎市)
画像8 羽片の基部。葉柄や羽片の軸、小羽片の軸は有毛。 撮影:(2018.3.11 宮崎市) 画像9 羽片基部の下面側には小さな突起がある(空気孔)。長さ1ミリほど。 撮影:(2018.3.11 宮崎市)
 
画像10 ソーラスは円腎形で大きさ7ミリほど。画像は時期を過ぎて包膜は役目を終えて縮小している。
撮影:(2018.3.11 宮崎市)
  画像11 ソーラスの拡大画像。包膜は反り返って下から残った小さな白っぽい胞子が飛び出している。
撮影:(2018.3.11 宮崎市)
 
画像12 葉柄の基部鱗片は淡褐色で膜質。
撮影:(2018.3.11 宮崎市)
  画像13 葉柄基部の鱗片。成長期を過ぎて倒れ伏した古い葉柄のもの。 撮影:(2018.3.11 宮崎市)
 
 画像14 葉柄基部の鱗片。根茎は短く横に這う。
撮影:(2018.3.11 宮崎市)
   画像15 伸びて葉を展開しようとする新葉。葉柄下部に縮小した葉が見える。撮影:(2018.3.11 宮崎市)
画像16 葉柄下部。基部側に向かって羽片が徐々に縮小しながらついている。
撮影:(2018.3.11 宮崎市)
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