FILE NO 674 宮崎と周辺の植物
イシカグマ Microlepia strigosa (Thunb.) Presl
石かぐま コバノイシカグマ科
撮影日 2012.2.16
撮影場所 宮崎市

  千葉県以西の日本~台湾、中国~ポリネシア辺りまで広く分布する常緑性のシダで、宮崎でも沿海域の低山地等で普通。
 種小名「strigosa」は剛毛を意味するというが、フモトシダ属の他種に比べて特に目立つ剛毛といえるものは見えない気がする。
 根茎が横に這って葉を伸ばし、陽光地、日陰地どちらででもよく茂った株が見られ、大きく弓形に反った葉をゆったりと伸ばした姿は、また他のシダとは違った雰囲気で優雅な感じがするが、繁殖力は強いものがある。
画像1 半日陰地の藪に茂り、枯れ始めの葉が混み合って混じる株 かぐまはシダの古名
画像2 2回羽状複葉の羽片形状とつき方。葉柄部が長さ約80cm、
     葉身部が長さ約80cm。葉の先端は徐々に尾状に細まる。
撮影:(2012.2.16  宮崎市) 
画像3 羽片は最下の少し上辺りが最も長くて25cmほどにもなる。
      小羽片は中~深裂する。大きな葉では3回羽状複葉もある。
撮影:(2012.2.16 宮崎市) 
画像4 葉の上面。無毛で艶があり裂片のへりは波状縁。 撮影:(2012.2.16 宮崎市 ) 画像5 裂片上面。葉下面についた胞子嚢群の形の膨らみがある。撮影:(2012.2.16  宮崎市)
 
 画像6 裏返してみた葉身。ソーラス(胞子嚢群)が基部~先端の
     羽片にまで隙間なくつく。羽片は葉先方向にやや湾曲する。
撮影:(2012.2.16  宮崎市)
画像7 小羽片裂片の脈は、基部から二股分岐を繰り返す。 撮影:(2012.2.16  宮崎市) 画像8 裂片下面。ポケット状の包膜と脈上等の祖毛が目立つ。撮影:(2012.2.16 宮崎市) 
     
画像9 脈の先端につく胞子嚢群は包膜に包まれ、ほぼ裂片の縁近くにつく。包膜は幅は約1ミリ。
撮影:(2012.2.16 宮崎市)  
  画像10 地表から10cmほど伸び上がった展開前の新葉の黄褐色の長い毛。
撮影:(2012.2.16 宮崎市)  
     
画像11 葉軸の表(上側)。毛は殆ど落ちて平滑で艶がある。 撮影:(2012.2.16 宮崎市)   画像12 葉軸の裏(下側)。赤褐色で上方に行くほど多くの寝た毛が残る。撮影:(2012.2.16 宮崎市) 
     
 画像13 葉柄基部近くでは淡褐色の毛が密生するが徐々に取れる。撮影:(2012.2.16 宮崎市)     画像14 根茎は横に這って近い間隔で葉を出す。黒褐色の毛が多い。撮影:(2012.2.16 宮崎市)   
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