FILE NO 587 宮崎と周辺の植物
イワヤナギシダ  Loxogramme salicifolia (Makino) Makino
岩柳シダ ウラボシ科
撮影日 2008.1.19
撮影場所 西都市

  中国名では柳葉剣蕨、種小名「salicifolia」もヤナギ属の葉のようなを意味し、ヤナギの葉に似ていることが特徴の常緑性のシダで、千葉県以西の太平洋岸沿いから山口県以南の九州〜中国南部、インドシナに分布するという。
 宮崎でも珍しいシダではないが、外見がよく似たシダも多くて間違いやすいシダの一種。
 林道等周辺のやや湿り気のある岩上や樹幹に他のシダ類と混生しながら着生している。 別名でアツバヘラシダともいうが、厚みは少ない。
画像1  集落からかなり奥に入った林道横の小さな崖地、僅かに岩を覆った苔土に根茎を這わせているが、ちょっと離れると見られない。
画像2  周囲よりちょっとだけ湿り気の多い崖は他のシダ類は入り込めないほどに
      イワヤナギシダで占められている。太陽光はなく周囲からの反射光程度。
撮影:(2007.1.3  西都市)
画像3  葉は単葉、長くて約25cm、栄養葉と違って胞子葉は表面から胞子嚢群の形が見える。
撮影(2007.1.3  西都市)
画像4   栄養葉の下面は下部を除いて先端近くまで胞子嚢群が整然と並ぶ。葉先は尖る。
撮影:(2007.1.3  西都市)
画像6   葉の上面は中軸が突出、葉身基部はだんだん細くなって葉柄につながる。
撮影:(2007.1.3.  西都市)
画像7  胞子嚢群は中軸と葉縁の中間にあって、すぐ上側の胞子嚢群と重なることが少ない。
撮影:(2007.1.3 西都市)
画像7  胞子嚢群は長さ3cm近く、中軸と約30度ほどの角度で斜上し、50度ほどになるサジランとの見分けになる。 
撮影:(2007.1.3 西都市)
画像8  根茎は太い針金状で鱗片は赤褐色、葉柄基部は淡緑色で、黒紫色になるサジランとの見分けに役立つ。 
撮影:(2007.1.3  西都市)
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