FILE NO 509 宮崎と周辺の植物
イズセンリョウ Maesa japonica (thunb.) Moritzi
伊豆千両 ヤブコウジ科
撮影日 2005.3.21
撮影場所 宮崎市

 和名のイズセンリョウのイズは、伊豆の熱海にある伊豆山神社境内で多く見られたからという話は良いとして、センリョウが千両で、庭園等に植栽して冬に赤い果実を鑑賞する、センリョウ科のセンリョウをイメージしてて付けられたのはそのとおりだとは思うが、類似点は冬に小果実が熟す低木であることぐらいで、名前負けのようにも思える。
 樹形も、花や果実も見栄えしないが、生薬として風邪の頭痛や目まいに効果があるという話はあるようだ。
画像1 幹は株状になって横に枝を広げ、傾いて1〜1.5mほどになる。
画像2 春に咲く花は、秋の終わりに熟したまま残っている果実と一緒に見られる。 画像3 雌雄異株。花序は総状につくが小さくて目立たない。撮影:(2005.3.27.西米良村)
画像4 小花柄は2〜3ミリ、顎の長さは2ミリほど、花冠は黄白色で長さ約5〜6ミリ。 画像5 雄花。釣鐘型の花冠上部は浅く5裂、オシベは5個、メシベは1個。
画像6 雌花。メシベは1個で柱頭は分裂する。
撮影:(2005.4.9 宮崎市)
画像7 4月に花冠が落ちて、熟すのは晩秋。
撮影:(2005.4.9 宮崎市)
画像8 この株で最大の葉は長さ16cm、幅7cmほどで縁には疎らな低い鋸歯があって、先はしっぽ状に伸びる。上面の脈はへこむ。 画像9 葉はやや厚くて透かしても不透明、下面は白味を帯びて脈が突出する。
側脈は、5〜8対出る。 
画像10 果実は直径5ミリほどの球形で、秋遅くになると乳白色に熟し、春まで残る。
撮影:(2005.1.2 宮崎市加江田)
画像11 普通幹は太くても直径がせいぜい1cm強で、樹皮や枝には皮目がある。
画像12 果実は宿存する顎片にすっぽりと包まれ、頂端中央に残った花柱が見える。
撮影:(2005.1.2 宮崎市加江田)
画像13 樹形は傾いて曲がった枝が重なり合い、すっきりとした形になっていないことが多い。
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