FILE NO 247 宮崎と周辺の植物
ジンジソウ Saxifraga cortusaefolia Sieb. et zucc.
人字草 ユキノシタ科
撮影日 2007.10.13
撮影場所 高千穂町

  ジンジソウは人字草で、花の形が人という字になっているからという。
 学名でその特徴を表す種小名は「 cortusaefolia」で、(コルツサ属のような葉の)を意味しているそうで、日本にある「corutusa]属 はサクラソウ科のサクラソウモドキ類だが、これは北海道にだけ自生しているので実物は比較できない。
  関東以西の山の木陰や岩陰等に自生するが、分布の範囲で言えば、宮崎県の鰐塚山が太平洋側の南限となっている。
画像1 年中木陰になる湿り気の多い傾斜地。日頃は薄暗い環境もこの時期だけは、辺り一斉に白い花茎が伸びて少し明るくなる。
 画像2 花弁5個は白く、上側の3個は中央に普通は赤い班のある小さなスペード形、
下側の花弁2個は長さ2cmほどの長楕円形で小さく八の字に開く。
      長さ5ミリほどのオシベは10個。黄色く見える子房の先に花柱2個が突き出る。
撮影:(2007.9.20 諸塚村)
画像3 花序は枝ごと明るい光の方向に伸び、同じ方向に咲く。 子房は上位で、人がたの花の黄色い顔の部分。 撮影:(2006.10.21  諸塚村) 画像4 深く5裂したガク片は長卵形で腺毛がある。子房の下部は黄色い花盤に包まれる。
撮影:(2007.9.20  諸塚村)
画像5 葉は根生。10cm以上もある長い葉柄の先に、幅13cm前後の腎臓形で大ぶりな切れ込みのある葉を出す。 撮影:(2005.10.16 諸塚村) 画像6 葉の下面。緑白色でやや厚みが感じられ、基部から放射状に伸びる脈だけが見える。
横幅が広い。 撮影:(2007.920 諸塚村)
画像7 白毛の目立つ根生葉は15cm以上にもなる葉柄がある。 全体に毛が多い。
撮影:(2007.10.13 諸塚村)
画像8 根生した葉の間から伸びる高さ40cmほどの花茎には、疎らな軟毛がある。
撮影:(2007.9.20 諸塚村)
画像9 まだ花弁も残る時期だが、中に黄色の花盤がない果実もある。
撮影:(2006.10.21 諸塚村)
画像10 長さ2.5ミリほどの2個の花柱の基部周辺を残して黄色い花盤に覆われた果実。
撮影:(2007.10.13 諸塚村)
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