FILE NO 381 宮崎と周辺の植物
カナビキソウ Thesium chinense Turcz.
鉄引草 ビャクダン科
撮影日 2004.5.22
撮影場所 宮崎市

 日当たりの良い草地に生える多年草だが、周りの草に紛れて目立たないので、膝を折って探さないと分からない。
  カナビキソウの意味は不明と、殆どの図鑑に書かれているし、和名の鉄引草も何のことやら見当もつかない。
 このビャクダン科のビャクダンは、東南アジア等にある白檀で、ことわざに言う「センダンは双葉より芳し」のセンダンはこの木の中国名「栴檀」から来ているそうだ。
 日本にあるビャクダン科の植物4(5)種の内、宮崎にはカナビキソウだけがあるが、やはり多くのビャクダン科植物と同様に、葉緑素を持った半寄生植物らしい。
高さ20cmほどで、細い線形の葉は白っぽい緑色。
半寄生ということで一応光合成はするそうだ。
花は葉腋につくが、花弁はなく萼が筒状になって先が3〜5裂する。 この株には、萼の先が3裂した花と、4裂した花が見える。
オシベは萼裂片と同数で、この場合は5つ。 果実は楕円形のつぼ型で、長さは2〜3mm。
葉は、先が尖った線形で、幅は1〜3mmと変化があり、長さ2〜4cmで毛はない。 半寄生植物ということで、根を掘ってみたが、それらしい様子は分からなかった。ビャクダンの場合は、細い根の先端に吸盤があってそれでイネ科などの根に寄生するそうだ。
トップへ 科名リストへ