FILE NO 139 宮崎と周辺の植物
カラスノエンドウ Vicia angustifolia L.
烏野豌豆 マメ科
撮影日 2004.4.11
撮影場所 西都市

  この季節、ちょっとした草地では大抵の場所で咲いている花だが、あまり注目されることのないよく言われる草である。
 古くから身の回りにある野草にしては、利用のされ方が少ない。
  中国では、救荒野豌豆といって蔬菜に、また咳止めなどに煎じて使うそうだが、日本では若芽を山菜として食べる利用法が小さく紹介されている程度だ。
巻きヒゲで周囲にあるものにはなんでも絡みついて茂る。ヤハズエンドウともいうが、こちらの方で表記している図鑑もある。
花は短い花柄に1〜3個つくが小花柄はない。萼片は萼筒より短く、同長5裂して鋭尖頭。 花は紅紫色で、丸い旗弁の先は少し凹む。
巻きヒゲは、しっかりと他物に巻き付く。 小葉は4〜7対からなる羽状複葉で、
先端は普通3分して巻きヒゲとなる。

長さ2cmほどの小葉は短い柄があり、
先端が少しくぼんで主脈の先が
突きだして、矢筈の形になっている。
(ヤハズエンドウといわれる理由)
葉の基部にある3角形の托葉には、花外蜜腺と呼ばれる暗紫色の班があって蜜を分泌する。

撮影日(2004.5.5宮崎市)
豆果は熟すと黒くなって2つに裂け、果皮がねじれて種子をはじき出す。(左下の果皮はすでにねじれて種子を出している)
豆果は斜上して長さ4cmほどになる。
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