FILE NO 564 宮崎と周辺の植物
キバナアキギリ Salvia nipponica Miq.
黄花秋桐 シソ科
撮影日 2007.9.20
撮影場所 県北部

  学名が、Salvia nipponicaで、日本のサルビアと付けられただけあって、迫力のある大きな花が咲く。
  秋の花壇に欠かせないブラジル原産のサルビア(緋衣草)は、多くの品種が作られて色もざまざまで賑やかだが、このキバナアキギリは谷近くの木陰等にひっそりと生えて人目につくことも少ない。
 本州〜九州に自生し、宮崎県ではそれほど多くはないが、低山地周辺からかなりの高山地まで見られ、たいていの場合群生している。
画像1  杉が混生した樹林下、直射日光の少ない環境の中で、あたり一帯に群生して花を付けた高さ30cm ほどの株。多年草。
画像2   茎の上部に10〜 15pほどの花穂を伸ばして総状に唇形花を
  つける。全体に毛が多い。撮影:(2007.9.20 県北部 )
画像3  茎下部には長い葉柄のある、ほこ形の葉を対生する。 撮影:(2002.9.15 県北部) 画像4 茎の上部の葉は無柄で3角状、長さ5pほど。  撮影:(2007.9.20 県北部)
画像5  花冠は淡黄色で長さ約3p、上下に深く裂ける。ガクも上下に裂けて下唇はさらに浅く2裂する。  撮影:(2007.9.20 県北部) 画像6  花冠の下唇は3裂するが、その分岐点あたりに紅紫色の斑点がある。メシベの先は2裂している。 撮影:(200.6.9.21 県北部)
画像7   花冠内部。下唇から広げた2本足で立ち上がって弓状に伸びた2個の完全オシベと、上唇奥から釣竿状に前方に突き出したメシベ。
撮影:(2006.9.21 県北部)
画像8  先端に黒紫色の葯があるオシベの基部足元には退化した葯があり、昆虫が通る時、てこの原理で完全オシベが下に下がって背中に花粉をつけるという。撮影:(2007.9.20 県北部)
画像9  花が終わった花穂。上端右のガク内部が少し見えるが、そのままで果実は見えない 。 撮影:(2006.10.21県北部) 画像10  ガクを破いてこぼれ残ったた果実。分果は4個で、大きさ2ミリほどの広倒卵形、黒褐色に熟す。 撮影:(2006.10.21 県北部)
画像11  葉の大きさ、形は変化が多いが、三角状のほこ形で、大きいものは葉柄15p、葉身の長さ17pになる。 撮影:(2007.9.20 県北部)  画像12  葉の上面。葉の両面ともに毛があり、縁の鋸歯は整って先端は特徴的に尖る。
撮影:(2007.9.20 県北部)
画像13  葉の下面。左右に張り出した基部の中央脈は、必ずしも主脈らしくならない。
撮影:(2007.9.20 県北部)
画像14  葉下面の毛。脈状の毛は手で触るとざらざらする。 撮影:(2007.9.20 県北部)
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画像15  葉柄基部。立った白色の毛が密生する。 撮影::(2007.9.20.県北部) 画像16  茎にも小さな茎葉のヘリにも立った白色の毛が密生する。 撮影::(2007.9.20 県北部)
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