FILE NO 637 宮崎と周辺の植物
キハギ Lespedeza buergeri Miq.
木萩 マメ科
撮影日 2009.8.22
撮影場所 県北部

 本州〜九州、朝鮮半島、中国にかけて分布するというハギで、万葉集に詠まれた草木の中で1番多いハギの中にも当然含まれていると思われる。
 木のようにも草のようにも見えるハギの中でちゃんとした低木ということで木萩とされるが、万葉集等では芽または芽子と表記されたハギに、萩の字が充てられたのは古今集からという。
 他のハギ類との多くの相違の中でも、花序の中軸に殆ど基部近くから花がつくことが判り易い区別点で、宮崎県内では普通よりは少なめ程度に自生する。  
画像1  山地の日の当る岩場、遠目にも花の色や雰囲気ですぐ判る。
画像2  小低木だが基部を除いてでよく分枝し、上部の枝は細く長く伸びる。
  葉の脇から伸びた花序には基部から上部まで花がついている。
 撮影:(2009.8.22 県北部)
画像3  山地の一角で日当たり風あたりともに遮るものがない環境下の株の全形。
       樹高約2.5mほど、下部の幹は太さ2.5cmほどもありかなりの樹齢と思われる
撮影:(2009.8.22 県北部)
画像4  長さ10cm近い花序には葉腋近くの基部から花がつく。花序の上方の蕾は小さいが開花時には大きくなる。  撮影:(2004.8.7 県北部) 画像5  花序につく花は基部から徐々に上に向って花が開く。 画像下方の花は花弁が取れて残ったオシベが見える。 撮影:(2004.8.7 県北部)
画像6  .蝶形花は長さ1cmほどで、旗弁中央部、翼弁、舟弁の先は紫色を帯びる。
撮影:(2009.8.22 県北部)
画像7  正面から見た花。旗弁内の中央部に斜めの紫色の筋模様が見える。
撮影:(2009.8.22 県北部)
画像8  終わった花のガク。見分けの特徴となるガクは4裂し卵形鈍頭で長さ約3ミリ。白く見える小苞はガク片より長い。 撮影:(2009.8.22 県北部) 画像9  小花の柄はごく短くて他のハギ類とは違う。先端近くの細い枝には微毛がある。
撮影:(2009.8.22 県北部)
画像10  葉は3出複葉で互生し縁はやや波状に大きくうねって硬く上面は無毛。
       長さ4cmほどの葉の小葉柄は2ミリほどで表面は無毛、中央脈はくぼむ。
撮影:(2009.8.22 県北部)
画像11  小葉先端は中央脈の先が突出して尖る。葉は全縁で楕円形〜長楕円形。
撮影:(2009.8.22 県北部)
画像12  葉の下面には白い絹毛が密生して白っぽく見える。 少し膨れた小葉柄の先にも絹毛がある。 撮影:(2009.8.22 県北部)
画像13  枝は茶褐色で樹皮に縦筋が出て枯れたように見える。 撮影:(2009.8.22 県北部) 画像14  幹は縦に剥がれそうな感じの荒い筋状の裂け目が入る。  撮影:(2006.11.3 県北部)
画像15  長楕円形の果実は中心部に楕円状の種子の膨らみが見えて、先端に残った花柱が目立つ。 撮影:(2007.9.20 県北部) 画像16  長さ1.5cmほどの果実表面には網状の脈が出て。単体オシベが果実に沿って長く枯れ残る。 撮影:(2006.11.3 県北部)
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