FILE NO 257 宮崎と周辺の植物
キンラン Cephalanthera falcata (Thumb.) Blume
金蘭 ラン科
撮影日 2003.5.3
撮影場所 県中部

 キンランは県内ではまだあちこちで時に見られるが、準絶滅危惧種に指定されている。
 全国版のレッドデータブックを見てみると、やはり絶滅危惧U類となっている。
 全国的なレベルで雑木林の消滅等による絶滅が危惧される植物の指定を受けていることは、 このキンランに限らず日本の自然が大変危機的な状況にあることを物語っている。
 あらためて日本の自然環境の変動の大きさにため息が出る思いである。
落ち葉が適当にある雑木林等の丘陵地などに生える。
総状花序になり、鮮やかな黄色の花を茎頂につける。 子房は下位、花柄のように見える細くてねじれているのが子房。
萼片と花弁は殆ど同じで萼片3、花弁3からなり、唇弁の後部はふくれた距になっている。 唇弁は3深裂するが、側裂片は蕊柱を抱き、裂片は前につきだした円心形となる。内面に黄褐色の隆起腺が3本見える。
蕾、唇弁の後部に袋状に突き出た距が見える。 葉は、数枚互生して広披針形、基部で茎を抱き数条のしわがあって先は鋭く尖る。
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