FILE NO 670 宮崎と周辺の植物
キササゲ Catalpa ovata G. Don
木豇豆 ノウゼンカズラ科
撮影日 2011.12.12
撮影場所 小林市

 中国から古い時代に持ち込まれた樹で、人家周辺や神社等に植えられたものが逃げ出して、人家周辺の山野で他の高木類に混じって野生状になっており、宮崎でも多くはないが各地に点在しているようだ。
  高くなる樹で、見上げる梢にササゲマメのような果実が風に揺れている独特の樹形は遠くからでもすぐに分かる。
 多くの呼び名の中に雷電木があり、、日光東照宮本殿の脇にあるキササゲは、雷除けの効果を期待して植えさせたものという。
画像1 見上げる枝先で風に揺れるササゲマメのような果実 果実は利尿の生薬になるらしい
画像2 長い葉柄の先に広がる大きな葉の間から立ち上がった花序。
撮影:(2010.7.14  小林市) 
     
画像3 高さ5mほどの樹の樹形。葉は落ちて枝先の果実が目立つ。 撮影:(2011.12.12 諸塚村)  画像4 高さ20mは優に超えるほど高くなった樹の枝先に見える果実。 撮影:(2011.12.12  諸塚村) 
 画像5 高さ25cmほどになる円錐花序にちょっと賑やかな黄白色の花が開く。
撮影:(2010.7.10  小林市) 
画像6 花冠は幅2.5cmほどの漏斗状の先が5裂、上唇は2裂、下唇が3裂して中央の裂片が前につき出る。深く2裂したガク裂片は椀状。
撮影:(2010.7.10 小林市) 
画像7 花冠は黄白色で内部には暗紫色の斑紋が散らばってその一部は筆で塗られたように黄色い。
撮影:(2010.7.10  小林市) 
画像8 集落を流れる川のほとりに生えた高さ4mほどの樹の枝張りと葉序。
撮影:(2010.7.10  小林市) 
画像9 葉の上面。葉は全縁~浅く2~3裂して長さ25cmほど、葉柄は長く20cm以上になる。
撮影:(2010.7.10 小林市) 
画像10 葉の上面は指で触っても感じないほどのごく短い軟毛が脈上にある。
撮影:(2010.7.10 小林市) 
画像11 葉身基部の脈間にははっきりとわかる楕円状にまとまった腺がある。
撮影:(2010.7.10 小林市) 
画像12 葉の下面。脈は横に走る細い側脈まで隆起し、脈腋に1~2箇所小腺が出る。
撮影:(2010.7.10 小林市) 
画像13 赤みのある葉柄には初め開出する短い腺毛があるがやがて無毛になる。
撮影:(2010.7.10 小林市)
画像14 まだ展開しない若葉の葉腋にできた側芽、上からはバラの花状に見える。
撮影:(2010.7.10 小林市) 
画像15 枝はひび割れたような細い裂け目が縦にできる。葉痕は丸くへこむ。
撮影:(2011.12.12 諸塚村) 
画像16 樹冠は初め多くの皮目が小さな突起を作るがやがて縦に浅く裂けてくる。
撮影:(2011.12.12 諸塚村)
     
 画像17 果実はササゲマメによく似た線形で長さ25cmほどに伸びる。
撮影:(2011.12.12 諸塚村)
   画像18 落葉した枝先に熟して垂れ下がった果実は遠目にハタキが連想される。
撮影:(2011.12.04 小林市)
     
画像19 果実は太させいぜい5ミリ程度、熟すと縦に裂けて種子を風で飛ばす。画像20の果実には種子が63個あった。 撮影:(2011.12.12 諸塚村)   画像20 種子は長さ1cmほどの長楕円形で裏は匙状に凹み、毛に覆われて両端から伸び出した毛は長さ約5ミリ。 撮影:(2011.12.12 諸塚村)
 
トップへ 科名リストへ