FILE NO 609 宮崎と周辺の植物
コバギボウシ Hosta aibo-marginata(Hook.) Ohwi
小葉擬宝珠 ユリ科
撮影日 2008.9.1
撮影場所 高千穂町

 変異が多くて分りにくいギボウシの中で比較的見分けやすい種だが、撮影時期としては開花期が過ぎて、もう果実が見えている。
 北海道から九州まで分布するそうで、宮崎県でも日当たりの良い湿地や湿った草地で見られる多年草で、和名のとおり葉が小さいのが特徴。
 ギボウシの意味については、オオバギボウシを参照していただきたい。
残念ながらギボウシ類は大半が1日花で朝開いて夜には萎んでしまう。
画像1  花茎はすっきりと立って膝ほどの高さにまで伸び、上部に数個の花をつけて草原の風景を引き立てる。
画像2  淡い紫色の花被は照りつける日差しにも負けず存在感があって、
     すらりとした花はいかにも日本的。撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像3  花は高さ50cmほどに伸びた花茎に疎らな総状花序について、
     簡単に 数えられるほど、花被片内側の脈は濃紫色で目立つの
  が大きな特徴で、全体の花形に上品さと優しさがある。
  撮影:(2005.8.27 高千穂町)
画像4 この種の大きな特徴の1つである花の基部にある苞は、葉とは全く形が違うボート形。
撮影:(2004.8.12 高千穂町)
画像5 花被片6は先端以外は合着して筒状になり、オシベ6、メシベ1は曲がる。内側の濃紫色の線が目立つ。 撮影:(2004.8.12 高千穂町)
画像6 長さ5cmほどの花の内部。メシベは花被片とほぼ同長。オシベはやや短い
撮影:(2008.9.1 高千穂町 )
画像7 花被片の筒広部接続面に白っぽい透明線が見えるが、その長さはギボウシ類の見分けに重要。  撮影:(2004.8.12 高千穂町)
画像8 透明線は2cm近くあり、少し凹む。
撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像9 花被片内部を広げた画像。透明線がはっきりと見える。 撮影:(2008.8.1高千穂町)
画像10 葉はロゼット状に出て長さ10〜20cmほどになり、葉柄は葉身基部から流れてやや細くなる。無毛。 撮影:(2004.8.12 高千穂町) 画像11 長楕円状の葉は鋸歯がなく、上面は緑色が薄くてつやがない。目立たない脈は数個で僅かに凹む。 撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像12 葉下面の 脈は少し突出するが中央脈は目立たない。 撮影:(2008.9.1 高千穂町) 画像13 果実の初期にも、まだボート形の苞は残っている。 撮影:(2006.9.24 高千穂町)
画像14 果実は胞背裂開の刮ハで、長さ2.5cmほどのヘチマ状の円錐形。  
撮影:(2007.10.13 高千穂町)
画像15 種子は紫黒色の扁平な楕円形で、片側に広い翼があり風に飛ぶ。
撮影:(2007.10.13  高千穂町)
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