FILE NO 294 宮崎と周辺の植物
コバンノキ Phyllanthus flexuosus (Sieb. et Zucc.) Muell. Arg.
小判の木 トウダイグサ科
撮影日 2012.4.15
撮影場所 宮崎市

  福井~岐阜県以西、四国、九州~琉球、中国・ヒマラヤに分布する全体無毛の落葉性低木で、川岸や林縁等で斜めに枝を伸ばして特徴のある葉を広げているので分かりやすい。
 宮崎でも各地の山野に幅広く自生しているが、何かに利用している話もないので名前も含めてあまり知られていない。
 和名は見た目の通り葉の形が小判に似ているからだが、縁起物として庭に一株ということにはならない樹のようで、せっかくの良い名前が生かされてないのは惜しい気がする。
画像1 道脇で陽のあたる方に大きく張り出した横枝についた花 雌雄同株
画像2 川岸斜面から伸びた枝の葉、羽状複葉のように見える。
撮影:(2009.6.13  日南市) 
画像3 片側に傾斜して伸びた枝についた花を見上げて撮影した。
撮影:(2012.4.15 宮崎市) 
 
画像4 花は葉腋に4~6個が束生するが小さく、葉陰で見えにくい。
撮影:(2012.4.15 宮崎市 ) 
画像5 暗紫色の花は葉柄が約3ミリ、花弁はなく椀状に開いたガクは差し渡し3ミリほど。
撮影:(2012.4.15 宮崎市 )
画像6 ガク片4個の内側、暗紫色の4個の腺体の間から伸びた2個のオシベの黄色い葯が見える。
撮影:(2012.4.15  宮崎市)
     
画像7 花はオバナとメバナが並んで咲いていることもある。 撮影:(2012.4.15  宮崎市)    画像8 雌花のガク片4個は開かない。花柱3個は大きく反り返る。 撮影:(2012.4.15  宮崎市) 
 
 画像9 大きな角度で出る枝は水平に広がって長さ15cm近くまで伸びる。
       新しい枝は互生する小判型の葉とともに初めは赤みがかっている。
撮影:(2009.6.13  日南市)
画像10 葉は互生して長さ4cmほど、3ミリほどの柄がある。葉の小判型は変化が多い。
撮影:(2009.7.4  西都市)
画像11 葉の下面は少し青白みを帯びてはっきりと見えにくい脈は殆ど突出しない。
撮影:(2012.4.15 宮崎市) 
     
画像12 新葉では葉縁近くで分岐する脈の様子が良く分かる。
撮影:(2009.7.4 西都市)
  画像13 枝は同じ場所から左右に2本出ることが多く基部で曲がって横に伸びる。
撮影:(2009.6.13 日南市)  
     
画像14 葉腋から伸びた2本の小枝は平滑だが、少し古くなると縦に細いすじめが入る。
撮影:(2012.4.15 宮崎市)  
  画像15 枝の縦筋は徐々に大きくなって荒い裂け目となる。撮影:(2007.4.29 西米良村)  
     
 画像16 果実は液果で葉腋から斜め方向に下がり、葉陰に隠れてみえにくい。
撮影:(2004.6.26 日南市) 
   画像17 果実は直径5~6cmほどの偏球形で熟すと黒くなる。果柄は1.5cm近くまで伸びる。
撮影:(2003.7.6 日南市) 
 
画像18 全体樹形は不整形。高させいぜい3mほどで主幹が不明瞭。
          花をつけた小枝は落ちて、規則性のない枝が斜上して葉をつける。
撮影:(2009.6.13  日南市) 
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