FILE NO 504 宮崎と周辺の植物
sen
コカモメヅル tylophora floribunda Miq.
小鴎蔓 ガガイモ
撮影日 2008.10.4
撮影場所 綾町

 
コカモメヅルは小さな鴎蔓を意味するが本家のカモメヅルがはっきりしない。
 更に加えて遺伝子情報等を基にした新しい分類表では、ガガイモ科がそっくりキョウチクトウ科に移されて、キョウチクトウ科オオカモメヅル属コカモメヅルとなっていよいよややこしくなった。
 本州から四国・九州~朝鮮・中国に分布、宮崎では中部~中北部に自生という。
 この属は皆よく似るが、学名「 floribunda」の意が「花が多い」は区別の目安になる。
画像1 堤防のセイタカアワダチソウに巻き付いた蔓でサオトメバナと混生・競合。この時期の開花は季節外で参考にならない。 参考になる種子画像で、ファイルNO551のサカキカズラがある。
画像2 堤防草地の高さ1mほどの草に輻輳して巻き付いていて蔓の始終が
   分かりにくいが、全体でせいぜい2~3 m程度の長さと思われる。
撮影:(2008.10.4
 綾町)
画像3 花序は蔓や葉の大きさに比べて大きく、腋の葉を越えて長く伸びる。
撮影:(2003.6.4
 高原町)
画像4 花序は多く分枝して小花柄を展開、高さ7~8cm近くにもなって大きさ5ミリほどの花を疎らにつける。小花柄の長さは1cmほど。 撮影:(2003.6.4  高原町)) 画像5 花は暗紫色で5裂した花冠裂片の上面に目立たない微毛がある。黄色のずい柱を取り巻いて直立した副花冠は花冠より濃い黒紫色。
撮影:(2003.6.4
 高原町)
画像6 花冠と葉の大きさの比較。葉の縁には短毛が寝たように生えている。
撮影:(2003.6.4
 高原町)
画像7 植え込みのツツジに根づいた蔓。葉は対生して長さ1~3cmほどの葉柄の先に開く。撮影:(2003.6.4  高原町) 画像8 葉は長さ4~5cmほどの卵状披針形だが幅ともにかなり変化する。 
撮影:(2003.6.4
 高原町)
画像9 葉の上面。基部は浅い心形で脈上と縁には白い微毛がある。 
撮影:(2008.10.4
 綾町)
画像10 葉の下面。無毛で大ざっぱな側脈が薄く見える。鋸歯はない。
撮影:(2008.10.4
 綾町)
画像11 葉柄には稜があって白い微毛がある。撮影:(2003.6.4  高原町)  画像12 蔓は画像2~11で見えるが、淡緑色~暗紫色で細い。撮影:(2008.6.4  綾町) 
画像13 果実は袋果で葉に不似合いの大きさで蔓から下がる。普通は左右に1個づつつくが1つの場合も多い。 撮影:(2008.10.4  綾町)  画像14 片側の袋果は長さ4cm強の披針形。 晩秋になって熟すと開いて種子を風に乗って飛ばす。 撮影:(2008.10.4  綾市) 
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