FILE NO 628 宮崎と周辺の植物
コミヤマカタバミ Oxalis acetocella L.
小深山傍食 カタバミ科
撮影日 2008.4.19
撮影場所 県央部

 図鑑等では北海道〜九州まで分布し、深山の針葉樹林内等に自生する多年草とあるが、宮崎県では深山の落葉樹林の林床等にあって、和名のとおり山奥でしか出会えない花である。
  山頂付近の登山道足元の脇、高さ12〜13cmほどの可憐な花は、頭上の鳥の声などに気を取られているとつい見過ごしてしまう。
  世界に750種ほどあるカタバミ属のうち日本の自生種は6種だが、花が派手で美しいムラサキカタバミやハナカタバミなどの帰化植物が増えている。     
画像1 まだ落葉樹の葉が開かない時期、明るい林床の落ち葉の間からいち早く花茎を伸ばして花を咲かせた株。    
画像2  花茎は先端近くで曲がるので、花は横〜斜め上を向いて咲く。
      花茎は根茎から1つ出て葉よりも高く伸び、先端に花が1つつく。
撮影:(2009.4.18 県央部 )
画像3 ガクも花弁も5個で開いた花は直径2.5cmほど。脈は花弁基部でやや黄色みを帯びる。
撮影:(2005.4.17 県央部)
画像4 オシベ10個はメシベの周囲に内外2列になって並び長短がある。メシベの花柱は5つに離生。  撮影:(2008.4.19 県央部 )
画像5  開花近い蕾の時には花弁が回旋状に畳まれた様子がよくわかる。花茎には軟毛がある。
撮影:(2008.4.19 県央部)
画像6 葉は地下の根茎から少数が束生して3出葉、小葉は幅2〜3cmの角の丸まった折りたたみ風。 撮影:(2008.4.19 県央部)
画像7 葉の下面には上面よりは多くの軟毛がある。葉柄はせいぜい10cmほどで疎らな軟毛がある。  撮影:(2008.4.19 県央部) 画像8 花茎は葉より高く伸び出して全体に疎らな軟毛が出る。花茎の真ん中あたりに苞が2個ある。 撮影:(2008.4.19 県央部)
画像9 果実は先が尖った長さ4ミリほどの卵球形で中に種子が5〜 6個入っている。ガクは後まで残る。 撮影:(2008.6.14  県央部) 画像10 約2ミリ長の褐色の種子は白い外皮に包まれており、果実が熟すと自然に弾け飛ぶ。 
撮影:(2008.6.14 県央部)
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