FILE NO 358 宮崎と周辺の植物
コンロンソウ Cardamine leucantha (Tausch) O.E.Schulz 
崑崙草 アブラナ科
撮影日 2004.5.1
撮影場所 高千穂町

 谷川わきや、山の湿った日陰に群生する多年草で、図鑑等では北海道から九州まで分布するとあるが、宮崎では県北部でだけ見られる植物で、それも時期が限られるので見る機会は少ない。
 字としては崑崙草に違いないが、その意味は分からない。静かに考えるとさまざま想像が働く名前である。     (別にコメントあり)
谷脇の草地に群生している。繁殖は長い地下茎を伸ばして増える。
茎は直立して毛がある。
葉はまばらについて奇数羽状複葉となる。
4個の花弁が1対ずつ十字型に対生するのはアブラナ科の特長で、十字型花冠といわれるが、食卓でお馴染みの大根、白菜、山葵も皆そうである。
花は茎の上部に総状花序となり、集まって咲く。 萼片4、花弁4、オシベ6、メシベ1からなるアブラナ科の花。花弁の長さ約1cm、長角果はまばらに毛のある線形で長さ2cm前後、果柄は長い。
            コメント
 
上で書いたように何故、崑崙草(こんろんそう)なのかといういわれは、手持ちの図鑑等を見ても記載がないので分からない。
 ただ、1枚目の写真を撮る時には、イメージとしてやはり、まだ見たことはないが、中国の古い伝説の仙女、西王母が住むという、中国奥地のチベット高原とタクラマカン砂漠との間に横たわる崑崙山脈に、溶けることなく積もっている雪を遠望する感じを出したいと思ったことは事実である。
 
そういう意味で、牧野図鑑(牧野富太郎博士の)の中で、意味は不明としながらも崑崙山の雪に言及している説明の影響は大きかった。
5〜7個の小葉は先が尖って縁に粗い鋸歯があり、葉裏に細かい毛が多い。
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