FILE NO 701 宮崎と周辺の植物
コウヤコケシノブ Hymenophyllum barbatum (v.d.B.) Balker
高野苔忍 コケシノブ科
撮影日 2015.3.2
撮影場所 高千穂町

 
青森県以南の日本の琉球まで、台湾、朝鮮半島~ヒマラヤ~中国~東南アジア大陸部辺りまで分布するという常緑性のシダで、湿り気のある樹幹や岩上等に生える。
  宮崎でも湿った谷や岩場等で普通に見られ、他のコケシノブに比べて葉の横幅が広いのが特徴。
  属名「barbatum」は芒があるの意味で、葉縁にある顕著な鋸歯を表現している。鋸歯があるコケシノブはこれだけなので、直ぐに見分けられる。和名は和歌山県の高野山で最初に発見されたことによるという。
画像1 すぐ横に水が滴る道脇崖地、周囲には多くの苔類が繁茂。
画像2 画像1の岩壁の一角を占拠して群生している株、ここでは
         他のコケシノブ類は見当たらないが、ツルネコノメソウは多い。
 撮影:(2015.3.2  高千穂町)
 画像3 葉を上面側から見た画像で、葉身は縦3.2cm、横2.5cmほど。
      他のコケシノブ類に比べて横幅が広く隣接羽片が重なっている
撮影:(2015.3.2  高千穂町)
 
画像4 羽片の上面。羽片全体に粗い鋸歯が出ているが、植物体全体は柔らかい。
撮影:(2015.3.2  高千穂町)
画像5 羽片の下面。脈上には大きさが様々変化する毛が多数生える。
撮影:(2015.3.2  高千穂町)
 
画像6 葉の下面の毛。毛は長さや太さ不定形で肉眼では見えにくい。
撮影:(2015.3.2  高千穂町)
  画像7 葉身基部の画像。葉身は細い葉柄にそのまま翼状に流れてつく。
撮影:(2015.3.2  高千穂町)
 
画像8 葉身下面の拡大画像。各羽片先端に胞子嚢がついている。
       羽片の長さは1.1cmほどで葉軸から分岐してその先で2岐する。
撮影:(2015.3.2  高千穂町)
 
画像9 ソーラスは羽片先端につくが、小さくて見えにくい。二枚の弁状に裂けたソーラスの大きさは測定不可。撮影:(2015.3.2  高千穂町) 画像10 葉柄は黒色で細く横に伸びた根茎とほぼ同大で、画像1の場合葉身が長さ3.2cm、葉柄が長さ1.2cm。撮影:(2015.3.2  高千穂町)
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