FILE NO 368 宮崎と周辺の植物
マツバウンラン Linaria canadensis (L.) Dumont
松葉雲蘭 ゴマノハグサ科
撮影日 2002.4.14
撮影場所 川南町

 県内でも初めは鉄道線路の周りに群生が目立ち、遠くから見ると春の霞がたなびく様な風景に感心したが、今では我が家の小さな鉢植えの中でも、季節になると花を咲かせるほどに広がっている。
 北米原産で、最初に京都市の向島で発見され、1941年「草状マツバニンジンのようで・・・和名マツバウンランと命名する」という経緯がはっきりとした帰化植物で、群生した花も良く、邪魔になるほど長期間茂ることもないような感じなので、近視眼的には歓迎すべき花ともいえる。
画像1 早期水稲の田の畦に群生していたが、高さ60cm以上はある。
画像2 4月、総状花序を伸ばして上へ伸びながら花をつける。 花冠は青紫色で横を向いて咲く。
撮影:(2003.5.5 宮崎市)
画像3 花は小さく、花柄は顎とほぼ同じ長さで約3ミリ、花冠の長さ5ミリほどで、後ろに伸びた細い距もほぼ同じ長さ。撮影:(2005.4.15 宮崎市)
画像4 花冠は仮面状の唇形、2個の上唇は上向きに反り返り、下唇の中央部は隆起して白い。
撮影:(2005.4.15 宮崎市)画像9まで同じ。
画像5 距は独特で、顎につながる花冠つけ根の筒部の一部が長く伸びて、がく片の間から後ろに突き出す。
画像6 細い茎上の葉は、疎らに互生して長さ2.5cmほど、厚みのある線形で一脈がある。 画像7 果実は高さ2.5ミリほどの球形。
画像8 葉は根元からも出て地面を這い、3〜4枚が輪生する。 画像9 種子は、大きさ0.4ミリほどの角ばった長めの氷砂糖状で、ぎっしりと入っている。まだ未熟な果実を潰してみた画像で、手前の粒が種子。
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