FILE NO 528 宮崎と周辺の植物
メギ Berberis thunbergii DC.
目木 メギ科
撮影日 2005.5.14
撮影場所 県北部山地

 関東以西の山野に自生する落葉低木、枝や茎に強い抗菌作用のあるベルベリンが含まれるので、古くから苦味健胃剤として用いられた他に、この抗菌作用が目の痒みや炎症等にもよく効くことから、枝葉の煎汁を目薬として洗眼に使い、メギ(目木)の名がついたという。
 堅くて尖った刺は葉の変形したものだが県内ではそう多くは無いので、林内に分け入ってもイバラ類やナガバモミジイチゴなどと違い引っ掛かって困ったことは無い。
画像1 1mほどの高さに斜上した幹から下がった花は遠くからは目立たないが、近づいて花弁内部を見るとオシベのつき方に特徴がある。 コトリトマラズ(小鳥止まらず)という別名もある。
画像2 生育地は風のよく当たる山地尾根筋、斜上する幹から多くの
     横枝を出して、束生した小さな葉の下に淡黄色の花を咲かせる。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像3 横枝の短枝から斜めに垂れ下がる1,5cmほどの花序の先に2〜 3個の花がつく。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像4 花弁と同じ淡黄色をしたガクの背の一部が赤くなって目立つ。枝には稜がある。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 ))
画像5 花弁は6個で、花弁に沿ったオシベ6個はものに触れると内側に曲る。
撮影:(2005.5.14 県北部山地 )
画像6 花序は短枝の先端から伸びるが、稜の無い古い枝の短枝からも花序は出る。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像7 葉上面。葉は短枝に大小数枚が束生し柔らかくて無毛、長さ3cm前後で鋸歯はない。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像8 葉の下面は多少白味を帯びて、浅くへこんだ脈が見える。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像9 互生する葉は短枝の先に集まっているがよく見ると葉の出る位置に上下がある。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像10 堅くて先の尖った刺は長さ3cm前後で短枝の基部から出て葉よりやや短い。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像11  晩秋、黄色くなった葉に対比するように真っ赤に熟した果実は
     小さいがらもよく目立つ。  撮影:(2006.11.4 県北部山地 )
画像12 果実は長さ8ミリほどの液果、先端に花柱が残る。撮影:(2006.11.4 県北部山地 ) 画像13 果実に原則1個含まれる種子は長さ4ミリほど。撮影:(2006.11.4 県北部山地 )
画像14 幹は古くなると縦条が消え、縦に小さな裂け目ができて灰白色になる。 
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
画像15 若い幹は縦に黒紫色の条線が目立つ。
撮影:(2007.5.10 県北部山地 )
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