FILE NO 635 宮崎と周辺の植物
ミズタマソウ Circaea mollis Sieb. et Zucc.
水玉草 アカバナ科
撮影日 2009.8.8
撮影場所 県北部

 北海道〜九州、朝鮮から中国・インドシナにかけて分布する多年草で、県内でも谷川近くの林縁などに良く自生している。
 ミズタマは水玉で、毛の密生した花の子房部分が露に濡れた様子を水玉に例えたという。
 関東では、イノコズチやヌスビトハギなどの果実等を「ひっつき虫」と呼ぶそうだが、南九州ではバカとかザシとか呼んで、このミズタマソウその1つにあたる。 
 しかし、ミズタマソウの場合、花の時から鉤状の毛をつけたひっつき努力も、他種ほど増えすぎて困る効果はないようだ。  
画像1 谷脇の藪に小群落を作って好地を確保した高さ約70cmの株。 この仲間の花は2数性が特徴
画像2 生育環境が悪い場所の小さな株で、茎頂の花穂も7cmほどと短い。
   花期の子房はもう小さな倒卵状で周囲には白い毛が密生している。
 撮影:(2009.8.16 県北部)
画像3 花が終わったばかりの小さな果実は鉤状の毛は別にして横幅2ミリほどの倒卵形。
    全体が玉状になたこの白毛部に霧等がついて水玉に見えることから名付けられた。
撮影:(2009.8.16 県北部)
画像4 上部の葉腋から出た7cmほどの花序。花は下から咲きはじめ、下部はもう果実になっている。 撮影:(2009.8.8 県北部) 画像5 花は、花柄と子房に白毛が見え、淡緑色のガク片、長さ1ミリほどの花弁、オシベ2と先が2裂した花柱1からなる。 撮影:(2009.8.16 県北部)
画像6 花は2数性で、ガク片が2、花弁が2、オシベが2、メシベ1。 .撮影:(2009.8.16 県北部) 画像7 長卵形のガク片は長さ約2ミリ、2つの花弁は先が2裂する。 撮影:(2009.8.16 県北部)
画像9 花序の軸には短毛だけでなく腺毛があるがごく小さい。 撮影:(2009.8.16 県北部) 画像9 上部の茎や葉柄には微細な短毛があり、手で触ると感じる。 撮影:(2009.8.16 県北部)
画像10 葉は対生、疎らな低い鋸歯がある卵状の長楕円形で基部と先端は楔状に尖る。
撮影:(2009.8.8 県北部)
画像11 葉の下面。脈が鮮明に浮き出て、縁近くで閉じた網目がよく見える。葉身は長くて10cmほど。
撮影:(2009.8.8 県北部)
画像12 葉柄は長さ3cmほど。葉の両面には微細な毛がある。 撮影:(2009.8.8 県北部) 画像13 細毛のある茎は丸く、節は赤みを帯びて少し膨れる。 撮影:(2009.8.8 県北部)
画像14 対生する葉の基部には、よく小さな葉がついている。 撮影:(2006.10.22 県北部) 画像15 果実はやや長めの球形で大きさ約4ミリ、縦に4つの溝がある。  撮影:(2006.10.22 県北部)
画像16 花が終わったばかりの溝のある果実は大きさ2ミリ程度。 撮影:(2009.8.8 県北部) 画像17 果実。果柄の基部は赤くなる。縦溝が少し見える。 撮影:(2006.10.22 県北部)
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