FILE NO 580 宮崎と周辺の植物
モロコシソウ Lysimachia sikokiana Miq.
唐土草 サクラソウ科
撮影日 2007.7.7
撮影場所 綾町
  
  関東地方南部以西の山地や海近くの樹林等で、直射日光の少ない薄暗い場所に生えているが目立たない。
 和名で唐土草と書くのは、モロコシ(唐土)から来たと勘違いしたからだそうだが、学名ではちゃんと「sikokiana」:四国の:となっている。
 薬草カラー大事典(伊澤一男著、主婦の友社、1998年)によれば、刈り取って乾燥したものはクネンボに似た芳香があり、生薬名排草香として防虫、防臭、芳香剤にするという。
画像1 道脇の藪に疎らに花をつけた数株が自生。小さな花は葉陰に隠れる
のでその気で探さなければ見逃してしまう。
生品は殆ど匂わない。
画像2 株の高さ40cmほど、葉は両端の尖った卵形で互生し柔らかい。
    葉縁は波状に捩れて、長さ2cm強の柄がついて12cmほどの長さ
撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像3 花は茎上部の葉腋から長さ3.5cmほどもある花柄をのばした先に下向きに咲く。
撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像4 5深裂した黄色い花冠は直径1.4cmほどに平開する。オシベの大きな葯5個は集まって花柱を取り囲む。 撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像5 ガクは殆ど基部まで5裂し先の尖った被針形で、縁には毛がある。
撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像6 上部の葉腋から出た花序は、基部近くから1〜3ほどの小花柄を伸ばして花をつける。
撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像7 花後まだ長い花柱が目立つガクに覆われた果実と、蕾。 撮影:(2007.7.7 綾町 ) 画像8 葉の下面は淡緑色で大小の脈がはっきりと浮き出る。 撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像9 葉柄も葉腋から伸びた花柄とも多少赤みを帯びる。 撮影:(2007.7.7 綾町 ) 画像10 果実が熟す頃には果柄は長さ5cm近くも伸びて、直径5ミリほどの球状果を吊るす。
撮影:(2006.11.18 綾町)
画像11 熟した果実は灰白色になり、茶褐色になったガクが残る。 
撮影:(2006.11.18 綾町 )
画像12 花の時期、まだ枯れ残っている果実。
もうガクは落ちて表面には黒い班点が出ている。
撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像13 茎は下部に小さな葉がついて、稜は上部にゆくと捩れる。 
撮影:(2007.7.7 綾町 )
画像14 全景。横から見ると茎の中ほどの葉が大きく、下部の葉はごく小さい。 
撮影:(2003.7.6 北郷町 )
トップへ 科名リストへ