FILE NO 138 宮崎と周辺の植物
ナガバモミジイチゴ Rubus palmatus Thunb. var palmatus
長葉紅葉苺 バラ科
撮影日 2005.5.4
撮影場所 西米良村

  5月の山野の楽しみ木苺といえばこの苺のことだが、味はキイチゴ属の中で最高。
 多くの枝が出て、しかも群生することが多いので、行き当たったら両手一杯ぐらいはすぐに取れる。
 難点はとにかく鋭い棘が多いことだが、この味には代えられない。
 近畿地方を境にして、東はモミジイチゴ、西はナガバモミジイチゴと形を分けており、葉の形状以外の違いは無いようだが、イチゴの味に違いは無いものだろうか。
画像1 道路わきの傾斜地から頭上に垂れ下がった株は、道路の除草時に切られることもなく大きく成長、色鮮やかな集合果をつけている。 種小名のpalmatusは「掌状の」でモミジイチゴの葉形から
画像2 高さは2m近くにもなり、鋭い棘のある幹を弓なりに曲げ枝を広げる。
 株の周辺には枯れてはいるが、まだ棘が付いている硬い枯れ枝が
 残っており、簡単には近づけない。撮影:(2005.3.30 国富町)
画像3 前年枝の葉腋から葉のついた短い枝を出して、それに一つだけ花をつける。
撮影:(2005.3.30 国富町)
画像4 純白の花は直径3cmほどで、1〜2cmほどの花柄の先に下向きにぶら下がって咲く。
撮影:(2005.4.29 小林市)
画像5 ガク片は5個、先は枝の棘に負けないほど鋭く尖って、開いた花弁の隙間から見える。
撮影:(2005.4.29 小林市)
画像6 細い枝や、葉柄につく棘は、先が少し鉤状に曲がっている。
撮影:(2005.4.29 小林市)
画像7 葉は普通先が尖った長卵形で、基部近くで浅く切れ込んで3裂するが、鋸歯の大きさとも変化が多い。撮影:(2005.5.4 西米良村) 画像8 まだ若い茎の棘、普通は長さ2〜3ミリ程度だが絡むと簡単には取れない。茎は無毛。
撮影:(2005.5.8 北郷町)
画像9 葉の下面中央を走る主脈にも鋭い鉤状の棘がある。撮影:(2005.5.4 西米良村)  画像10 花の時期には花柄が長いが、橙黄色のイチゴになると何故か、棘のすぐ近くにあるように感じられる。撮影:(2002.5.4 川南町)
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