FILE NO 377 宮崎と周辺の植物
ナンテン Nandina domestica Thunb.
南天 メギ科
撮影日 2012.12.29
撮影場所 木城町

 茨城県以西〜四国〜九州、中国、インドに分布するという常緑低木、日本のものは殆どが中国から持ち込まれて野生化したとものとする考え方が一般的で、宮崎でも時に人家から遠い山道脇等で見かけることがあるが、実を好むヒヨドリ等が運んだとも思える
 今でも地元産品販売所などで昼食用に赤飯を買うとナンテンの葉が乗っているのは、昔から魔や病を防ぐと信じられて来たからで、実際に葉には解毒作用成分が含まれ、実には鎮咳作用があるという。
画像1 集落近くの林縁で叢生状に出た高さ1.5mほどの株の果実
画像2 山中の道脇崖地の上、見上げる藪の中に赤い果実が見える。
撮影:(2011.12.25 西都市) 
 
画像3 花は枝先に白い小集団となって咲くが果期のようには目立たない。
撮影:(2012.5.30 宮崎市) 
画像4 花は枝分れして高さ40cmほどにもなる花枝に円錐花序となって咲く。白い花だが遠目にはオシベの大きく目立つ黄色い葯が混じる。撮影:(2012.5.30 宮崎市) 画像5 花は直径6ミリほどで、花被片は輪状に多数ついて一番内側の花弁状6個が開く時には他の花被片は落ちて下に散らばっている。
撮影:(2012.5.30 宮崎市)
画像6 互生する葉は大きな3回奇数羽状複葉で鮮緑色、長さ50cm近い。
撮影:(2012.12.29 西都市) 
画像7 小葉は長さ3〜8cmほどの披針形で両面とも無毛、革質で光沢がある。
撮影:(2012.12.29 木城町)
画像8 小葉には葉柄はなく鋸歯もない。上面は中央脈の溝以外の脈は殆ど見えない。
撮影:(2011.12.25 西都市)
画像9 葉の下面はやや淡緑色。各3出複葉では頂小葉が側小葉より大きい。
撮影:(2012.12.29 木城町)
画像10 小葉の下面。多くの側脈が僅か隆起するが縁に達せず網目を作る。
撮影:(2011.12.25 西都市)
画像11 葉柄基部は暗褐色の鞘状になって茎を抱く。若枝は赤味を帯びる。
撮影:(2012.12.29 木城町)
画像12 幹は枝を出さずに真っ直ぐ伸びて縦溝ができ、枯れたような灰褐色。太さ直径1.7cm。
撮影:(2012.12.29 木城町)
   
画像13 幹を切断して見ると、材は黄色で髄の周囲に放射放射組織が良く発達している。
撮影:(2012.12.29 木城町) 
  画像14 果実は直径6〜8ミリほどの球形で真っ赤に熟す。小花柄は長さ6ミリほど。
撮影:(2012.12.29 木城町) 
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