FILE NO 636 宮崎と周辺の植物
ノギラン Metanarthecium luteo-viride Maxim.
芒蘭 ユリ科
撮影日 2008.8.16
撮影場所 県中部

 和名は芒(のぎ)のある蘭ということだが、確かに全体は一見ランに見えないこともない。
 北海道〜九州まで日当たりの良い山の草地に普通の多年草と図鑑には書いているが、県内では普通よリはやや少ない程度に分布しているようだ。
 開花時期に見ると、ちょっと変わった花で面白いとは思うが、さて庭に植えようとか鉢植えにしてみようかなどという気にはならない花の1つだ。
 野性っぽさが強く感じられて、花瓶に挿すよりは山野草として栽培すると良さそうだ。
画像1 表土が露出した林道の法面に根を張って花を咲かせた株。
画像2 基部にロゼット状に広がった葉の間から伸びた花茎。上部が3つに分枝し、
     花後にも残る被片だけが目立つ花茎は高さ40cmほど。低い花茎も2本見える。
撮影:(2009.8.22 県中部)
画像3 小さく群生した殆どの株の花茎は花が終わっても残った花被片が目立つ。
       30cmほどの花茎の花序部分は長さ約7cm、花被片は花後細まって果実を包む。
撮影:(2008.8.16 県中部)
画像4 花茎は下から順に花が咲き、画像では下から花後に閉じた花被片、花、蕾が見える。
撮影(2004.7.24 県中部)
画像5 花は花被片6がヒトデのように開き、ちょっと短いオシベ6、緑の横線のある子房が見える。
撮影:(2004.7.24 県中部)
画像6 長さ7ミリほどの皮針形の花被片は、外側主脈が緑色で基部で合着している。花は差し渡し1cmほどの大きさ。 撮影:(2008.8.16 県中部) 画像7 メシベは卵形の子房がよく見える。先端部の緑色部分から細まって花柱の先まで高さ7ミリほど。
撮影:(2008.8.16 県中部)
画像8 地面近くでロゼット状に広がった葉は、遠くからは1つの株に見えるが。
    良く見ると2つ以上の株が集まっているのが見える。花茎は1株から普通
     1個が出る。茶色の花茎は前年出て枯れ残ったもので、あとあとまで残る。
撮影:(2008.8.16 県中部)
画像9 の長さは普通11cmほどの倒皮針状、無毛で先は尖る。 葉は葉柄がなくやや厚い。
撮影:(2008.8.16 県中部)
画像10 葉上面の拡大画像。よく見ると縦に8本近
い脈が見えるが、緑色であまりはっきりしない。
撮影:(2008.8.16 県中部)
画像11 葉の下面。 基部から別れた数本の脈は、急に細くなった先端でまた集合する。
撮影(2008.8.16 県中部)
画像12 淡緑色で艶のある葉身に走る主脈は基部で隆起するが、徐々に低くなって消える。
撮影:(2008.8.16 県中部)
画像13 根茎は太く短くて白い。下部から多くのひげ根が出る。 撮影:(2008.8.16 県中部) 画像14 花茎に葉はなく、分枝点に托葉状付属物が出るがすぐ取れる。 撮影:(2004.7.24 県中部)
画像15 花被片は花後も残り、黒っぽく細くなって立ち上がり、果実を包んで熟しても最後まで落ちない。 撮影:(2006.9.9 県中部) 画像16 果実は卵形で先に花柱がそのまま残って長さは花被片と同じく7ミリほど。 
撮影:(2006.9.9 県中部)
トップへ 科名リストへ