FILE NO 667 宮崎と周辺の植物
オオハンゲ Pinellia tripartita (Blume) Schort
大半夏 サトイモ科
撮影日 2011.9.5
撮影場所 川南町

 福井県〜岐阜県以西の本州、四国、九州奄美大島までと国内にだけ分布する多年草で、日本にあるハンゲ属2種の内のもう一つカラスビシャク(半夏)は北海道〜琉球、中国にまであって吐き気等に効く漢方薬半夏となる。
 宮崎では林縁ややや湿り気のある道脇などで普通に生えているが仲間のマムシグサほどの不気味さを感じないのは色や模様のせいだろうか。
 釣り竿のように長く伸びた付属体がついた花茎は花瓶に挿しても面白そう。
画像1  仏炎苞の先から伸びた付属体は長さ35cmもある。 大半夏は大型の半夏の意
画像2 花茎の仏炎苞の開いた部分は長さ5cmほどで中を付属体が突き抜けている。
撮影:(2005.6.25 宮崎市) 
画像3 仏炎苞の下方の筒状部を破り取ると、下部に雌花群、上部に雄花群が見える。
撮影:(2005.6.25 宮崎市) 
画像4 個々の雌花に白い小さな柱頭が見える。淡黄色の雄花群の雄花の2個の葯は小さくて見えない。 撮影:(2005.6.25 宮崎市)  画像5 植物体の全形。地質の関係で長く伸びた地中部を含めて葉柄は長さ40cmほどにもなる。  撮影:(2011.9.15 宮崎市) 
画像6 中央の株の4枚ほどの葉の間から立ち上がった花茎は、仏炎苞を突き抜け、
   右方向に曲がって長い付属体を伸ばしているが、その長さは突き抜けた
  位置から測って見ると約40cmあった。 撮影:(2011.9.15 川南町) 
画像7 葉は地下茎から伸びた葉柄の先に1枚つくが深く3裂、裂片は楕円状で先は細く尖る。 撮影:(2005.6.25 宮崎市)  画像8 株の地際。 3個の葉柄と1個の花茎(左から2つ目)、未だ開いていない幼葉が2個見える。 撮影:(2011.9.15 川南町) 
画像9 側脈は基部から葉縁に沿って先端で閉じる横脈に繋がっている。葉は柔らかい。
撮影:(2005.6.25 宮崎市) 
画像10 葉の切れ方は深浅の変化が大きく、殆ど基部まで裂けて、基部が小葉柄状に見えるものもある。 撮影:(2011.9.5 川南町) 
画像11 時期が来ると取り巻いていた苞が左右に開いて中の果実が露出してくる。
撮影:(2011.9.21 延岡市) 
画像12 果実は卵形の液果だが下部が長く伸びて高さ5ミリほどになる。赤くならない。
撮影:(2011.9.21 延岡市) 
画像13 地中に球状になる地下茎ができて多くの根が四方に広がる。
撮影:(2005.6.25 川南町) 
画像14 地下茎は偏球形で大きくても5cmほど、古い葉柄が枯れ残る。
撮影:(2011.9.21 延岡市) 
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