FILE NO 691 宮崎と周辺の植物
オシロイバナ Mirabilis jalaapa L.
白粉花 オシロイバナ科
撮影日 2014.7.16
撮影場所 宮崎市

  南米(ペルー?)
原産で観賞用として世界中に広がっているという多年草で、日本でも北海道から琉球まで分布している。
  英名の「marvel of peru]は、ペルーの驚異という意味で、同じ枝から違う色の花が咲くことによるという(図説花と樹の事典 柏書房 木村陽二郎監修)。
  日本に入ってきたのは1600年頃と言われ、貝原益軒の花譜(1694年)や和漢三才図絵(1712年)に記載されている。
 赤紫、紅や黄、白の花があり夕方から朝にかけて咲くので、夕化粧の名もある。美しいが丈夫な花で一度植えると周辺にはびこって迷惑がられることも多い。
画像1 朝方の市街地道脇、殆どが花が萎んだ中で未だ開いている花
画像2 無秩序に伸びた枝が絡み合うように群生した高さ1mほどの株。
   午後3時頃の農道の脇、赤紫色の花が未だ咲き残っている。
 撮影:(2013.9.23  木城町)
画像3 花序。赤紫色の筒花のように見えるのはガクで、花冠はない。
     基部を包んでいるガクが見え、横には同じ枝の果実も見える。
撮影:(2009.11.7  宮崎市)
画像4 花は枝の先端に集まって集散花序となり夕方開いて朝萎む。夜咲く花で赤い色は珍しいという。撮影:(2014.7.16  宮崎市) 画像5 集散花序。赤っぽいガク筒の基部を先端が5裂した苞葉が包む。苞葉の先端は尖る。
撮影:(2014.7.16  宮崎市)
画像6 (花のように見える)ガクは先が5浅裂して開き、差し渡し3cmほどの大きさ。メシベ1、オシベ5は開いたガク先の外に出る。
撮影:(2014.7.16  宮崎市)
画像7 ガクを横から見る。左側苞葉に包まれた筒部の基部から右側の開口部オシベの見える位置までの長さ約5cm。
撮影:(2014.7.16  宮崎市)
画像8 葉は対生、三角状卵形で基部はすっきりとした切型で全体柔らかい。
 撮影:(2014.7.16  宮崎市)
画像9 (葉の上面)。葉は長さ5〜10cm、葉柄は2〜5cmだが長短変化が大きい。殆ど無毛。
撮影:(2009.11.7  宮崎市)
画像10 (葉の下面)葉縁には白短毛がある。脈は大きな網目を作って閉じる。
撮影:(2014.7.16  宮崎市)
画像11 下面の脈は同色ながら良く目立って隆起する。葉の先端は徐々に細くなって尖る。
撮影:2009.11.7  宮崎市)
画像12 葉の下面基部、若い葉では脈に沿ってごく短い白毛が僅かにある。
撮影:(2014.7.16  宮崎市)
画像13 上方の枝基部はやや赤みを帯びて少し膨らんでおり、葉柄共に短毛がある。
撮影:(2014.7.16  宮崎市)
画像14 茎の下方の分枝部。分枝部はこぶ状に膨らんでいる。無毛。分離箇所は赤みを帯びる。
撮影:(2014.7.16  宮崎市)
  画像15 果実(偽果)は開いた苞の中に1個が乗るようにして黒く熟す。
撮影:(2009.11.7  宮崎市)
 
 画像16 果実は偽果でやや縦長の球状、こぶ状の突起と縦に5個の溝がある。高さ約7.5ミリ。
撮影:(2010.11.12  宮崎市)
   画像17 偽果を割ると中から白い粉(胚乳)がこぼれ出す。江戸期にはおしろいに使ったともいう。
撮影:(2012.11.10  宮崎市)
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