FILE NO 689 宮崎と周辺の植物
オトコシダ Archniodes assamica (Kuhn) Ohwi
男羊歯 オシダ科
撮影日 2014.1.24
撮影場所 都城市

  神奈川県~紀伊半島辺り、山口県、四国・九州本土、中国大陸~ヒマラヤ~インドシナ等に分布するという常緑性のシダで、宮崎では低山地の谷沿いなどで見られるが、何処にでもあるというほどポピュラーな種ではない。
  葉の特徴を見るとなるほどオトコシダだと覚えやすいが、対するオンナシダ(メシダ)は日本には無いそうで、北海道にあるという近縁のエゾメシダは見たことはないが多分オトコシダほどには、メシダだなと思えるほど女らしい感じはしないのでは無かろうか。
画像1 薄暗い林内の水枯れの谷脇、斜上した高さ40cmほどの葉
画像2 基部の羽片は2回羽状複生になっている。葉柄共に高さ80cmほど。
      薄暗い林内でのフラッシュ撮影で濃緑色の羽片が明るく写っている。
     撮影:(2013.5.18  都城市) 
画像3 長楕円状披針形の葉身は羽片が間隔(羽片一個分)を置いてつき
     最大12個ほどが左右に等間隔につく。羽片は長さ10~18cmほど。
撮影:(2013.5.18  都城市)  
 
画像4 羽片の上面。下面のソーラス部の凹みが反映して点状に突出している。鋭い鋸歯がある。
撮影:(2014.1.24  都城市)  
  画像5 羽片の基部は流れて柄となり葉軸につく。葉軸には溝があり、全体ほぼ無毛。
撮影:(2014.1.24  都城市)    
 
画像6 葉の先端は尾状に細まって尖る。ソーラスは先端近くまでついて小突起が目立つ。
撮影:(2014.1.24  都城市) 
  画像7 葉の先端部。鋸歯は葉の最先端にまでトゲ状部を明確に保持したままつく。
撮影:(2014.1.24  都城市)  
 
画像8 羽片下部のソーラス(胞子嚢群)のつき方。羽軸(裂片)と羽片縁との中間に規則正しく並ぶ。
撮影:(2014.1.24  都城市)   
  画像9 ソーラスは裂片の脈から分岐した短脈の先端につく。若い包膜は全縁だが、もう縮んでいる。
撮影:(2014.1.24  都城市)   
画像10 羽片(裂片)下面の状況。脈は先端の鋸歯先端部に向かって
     伸びながら途中で左右2~3回分岐。ソーラスは最初に分岐
した脈の先端につく。  撮影:(2014.1.24  都城市)
 
画像11 葉柄基部。淡緑色、明褐色、全縁でネクタイ型の鱗片を疎らにつける。
撮影:(2024.1.24 都城市)
画像12 根茎上部にある幼葉。やや透明状の鱗片があるが葉柄部を覆うほど多くはない。
撮影:(2014.1.24 都城市)
 画像13 根茎は横に短く這って疎らに葉を出す。
撮影:(2014.1.24 都城市)
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