FILE NO 247 宮崎と周辺の植物
オトコヨウゾメ Viburnum phlebotrichum Sieb. et zucc.
おとこようぞめ スイカズラ科
撮影日 2006.11.4
撮影場所 五ヶ瀬町

  オトコヨウゾメの意味は不明でややこしい和名だが、新葉の時から、花、果実、紅葉の時までそれぞれに楽しめる落葉低木で、庭木や盆栽にしても面白い気がするが、辺りではあまり見かけない。
 生の枝は曲げてものを縛るのに適するほど強靭だともいわれ、葉は標本にすると黒くなるなど独特の性質があって、平地の庭などには向かないのかも知れない。
 宮崎では、山地の明るい落葉樹林で見られるが、良さを表現する写真は難しい。
画像1 果実と紅葉のセットも独特の美しさだが、派手さは殆んどない。
画像2 新葉が広がって開花した時期の様子。左右に広がった葉の
    規則正しい鋸歯と下垂した白い花序は印象的で、面白い。
    撮影:(2004.5.8 鹿児島県霧島町)
画像3 全形。中ほどの全体が丸くなった樹形が開花期の本来の樹形で高さは3m近い。
撮影:(2004.5.8 鹿児島県霧島町)
画像4 枝先の1対になった葉の間から散房花序が伸びて垂れ下がり10個前後の花をつける、
撮影:(2004.5.8 鹿児島県霧島町)
画像5 3cmほどの花柄の先から分枝した小花柄は約1cm、ガク基部には5ミリほどの紅色の線形の苞がつく。 撮影:(2005.5.14  諸塚村) 画像6 花冠は直径8ミリほどで裂片は中裂、オシベ5個は短くて花冠の内部に留まる。
撮影:(2007.5.15 諸塚村)
画像7 葉は卵形で長さ8cmほど、粗く規則正しい鋸歯があって脈は10個以内で凹む、
撮影:(2007.5.27 えびの市)
画像8  葉の下面。脈は下面に突出し左右整然と並んだ脈は単純に鋸歯に達する。
撮影:(2007.5.27 えびの市)
画像9 葉の下面。8ミリほどの葉柄と主脈には長い絹毛がある。 撮影:(2007.5.27 えびの市) 画像10 果実は対生した葉先から垂れ下がり真っ赤に熟す。 撮影:(2007.10.14 諸塚村)
画像11 葉腋から伸びた約2,3cmの花柄から分枝した3個の小花柄は1,5cmほど、光沢の果実は長さ7ミリほど。 撮影:(2007.10.21 えびの市) 画像12 長さ6ミリほどの果実の中の核背面には浅い溝が2個あり、中央が膨らんで見える。
撮影:(2006.11.4 五ヶ瀬町)
画像13 核の覆面。中央の浅い溝には細い真っ直ぐな条が1本、横に1本の条と2本の条がある。撮影:(2006.11.4 五ヶ瀬町) 画像14 葉には特殊の成分があるようで、標本など乾くと黒くなる。(核の画像も葉の上で撮影している)  撮影:(2007.11.8 自宅標本)
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