FILE NO 680 宮崎と周辺の植物
ラセンソウ Triumfetta iaponica Makino
羅氈草 シナノキ科
撮影日 2012.9.30
撮影場所 宮崎市

 関東(埼玉県あたり)以西~琉球まで、朝鮮半島、フィリピンに分布するという一年草で、宮崎でも農道や山野近くの道ばたに自生しているが、何処にでもあるほどは多くない。
 ボダイジュを含むシナノキ科の草木は日本では少なく、草本では琉球の2種を含めて4種が日本にあるらしい。
 ラセンソウ(羅氈草)は螺旋ではなくてラシャ(羅紗)のモウセン(毛氈)で、画像16参照、果実を荒く毛羽だった毛織物に例えたという。
 果実は強力なひっつきムシ。
画像1 山裾の農道脇草地、高さ1m超の株の伸びた枝先に咲いた花
 画像2 大小の枝の葉腋から短い集散花序を出して小さな黄色花を
     数個だけつけるが、花と果実が同時に見られることが多い。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
 
 画像3 互生した葉柄の腋に団子状になってついたトゲ状の果実。
撮影:(2004.9.30 宮崎市)  
画像4 枝先にはまだ黄色い花が見えるが、枝下部の葉腋ではもう殆ど果実となっている。
撮影:(2001.9.29 高原町) 
画像5 花はガク片5、花弁5、オシベ10、見えないメシベ1、大きさは差し渡し6ミリほどで全て黄色。 撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
画像6 花柄の基部にある縁が黒っぽい線形の苞葉、粗い毛がある。撮影:(2012.9.30 宮崎市) 画像7 ガク片の先端にはトゲ状の毛のある突起が特徴。撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
 画像8 互生する葉は長卵形で柔らかく枝先に従って小さくなるが、
      基部の大きいものは葉柄が4,2cm、葉身10cmほどになる。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
     
画像9 葉は基部に3脈があり上下面ともに堅い毛が多く触るとざらざらしている。
撮影:(2012.9.30 宮崎市)
  画像10 葉柄は枝下部の葉で長く、枝の先端近くでは極端に短くなる。葉柄上部は特に堅い毛が多い。 撮影:(2012.9.30 宮崎市)
     
画像11 葉の下面はやや緑が薄く脈が隆起している。全体に真っ直ぐな堅い毛が疎に生える。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
画像12 葉の下面に生えた毛は長さ1ミリ以上はあり、その先端は明確に尖っている。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
     
画像13 枝の日の当たる上側の半分には毛が密生するが裏側では疎らで、茎にもその性質がある。撮影:(2012.9.30 宮崎市)   画像14 茎は細い縦筋が走って赤っぽいが、茎表面に濃淡の側あり、濃い側の方に毛が多い。 撮影:(2012.9.30 宮崎市)
     
 画像15 果実の大きさははトゲの先まで差し渡し9ミリほどだが、トゲ部を抜けば5ミリほどになる。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
  画像16 果実の拡大画像。トゲは先が曲がり、トゲの基部近くは白毛が生えて見えにくい。
撮影:(2012.10.5 宮崎市)  
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